魑魅魍魎!! 【ハイキュー!!】

2匹 ページ3

貴「あのー!誰か居ませんかぁ?」


寂れた神社の鳥居は、所々禿げていて、昔は鮮やかであったであろう朱色もくすんでいる


貴「誰かー!」


コダマする私の言葉は余計に虚しさを感じさせた


貴「…もう、夕暮れだ」

ふと、私の顔を真っ赤に染め付ける太陽に目をやる

西に傾いた太陽はもう沈みかけていて、真っ赤な斜光が鳥居のくすんだ朱色を全盛期の鮮やかな朱色へと塗り替えていた


その時、言い様のない疎外感と孤独感を感じたのだ


貴「だ、誰かいませんかー!?」


寂しさを紛らわすため、大声を張り上げる


返事が返ってくる筈だという密かな希望を込めて…


?「いるよ?」

貴「ふぁいッ!!」


突然耳元で声がした

私は驚きのあまり、後ろに倒れ込んだ


貴「ぃったー…」

?「大丈夫?」


また別の声


?「君…」

貴「え…?」

?「妖怪じゃないね」


見事に言葉のラリーを続ける彼ら


え…?今、妖怪って言った!?

え、ちょっ!!これって神隠し的なアレですか!?


?「人間…」

貴「ひ…ッ!」


周りを見れば、妖怪が私を取り囲んでいた


カゴメカゴメ状態


貴「ぇ、いや!その…私ッ!か、かか神隠し的なのにあって…その…ここに連れてこられた?来ちゃった的な…だ、だから元の世界に戻して下さい!!」

?「…無理だよ」

貴「え!!?」

?「この世界に入ったら、もう…────









出られない」


沢尻A、16歳にてイケナイ世界の住民になりました

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