流星の絆１【Ariake Kouiti】 (ページ6)

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忙しい店内。

「カレーライスですっ」

功「Aっ、これよろしくっ」

「はーい！」

客「あの・・・ハヤシライスください。」

功「あー、終わっちゃいましたねぇ」

「おまたせしましたぁ」

お皿を下げる途中おにぃを見る。

「あ・・・、」

カレーにチョコレートを入れているお客さん。

あれは・・・。

功「何でここが分かったんすか」

柏「功一、大きくなったな。・・・Aも。」

「・・・っ、」

私は軽く頭を下げた。

柏「あたりまえかぁ、14年前だもんな」

客のいなくなった店内に柏原さんの声が響く。

おにぃの横にぴったりとくっつく私。

それに気付いてか、おにぃも私にぴったりとくっつく。

柏「最後に会ったとき調理師の学校行きたいとか言ってなかったっけ？」

功「・・・行きましたよ。何の役にも立たなかったけど」

柏「てっきり親父さんの跡継ぐと思ってたんだけどなぁ」

功「・・・柏原さんは？、A、おいで。」

立ち上がるおにぃの後を追う。

柏「ん？ぱっとしねぇよ。」

功「まだ横須賀ですか」

柏「もうしかたねぇ。あと5年で定年だ」

そのまえに・・・

功「その前に時効でしょ」

そう、もう時効がくる。

柏「11月にな。
　・・・弟なんつったっけ？」

功「、泰輔」

柏「あ、そうそう泰輔だ。元気にしてんのか？」

功「さぁ？・・・でも、東京には来てるみたいですけど。」

柏「会ってないのか」

功「何喋っていいか分かんないし」

柏「妹は？」

功「・・・静奈ですか？」

柏「お前らにべったりくっついて遊んでただろ。」

功「よく覚えてますね。」

柏「可愛かったもんなぁ、」

・・・静ねぇの話。

何だか居心地が悪くなる。

柏「いや、それだけじゃねぇけど。
　・・・会ってねぇのか」

功「・・・知ってるでしょ、妹と血ぃ繋がってないの。」

どきんっ、と胸が鳴る。

気が付けば、おにぃとの間に隙間ができていた。