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灰色の煙の中から、顔に煤がついた鞍馬がやってくる。
「白百合組は、腹いせに会いやすいんですよ。なにせ、やってることが…………」
「……なるほど」
理解した。報復ってことか。
事務所を爆破した犯人はすぐに捕まり、怪我人は祖父以外いなかった。
バックバレット曰く、祖父が怪我をするのは“いつものこと”だそうだ。
良く今まで生きていたな、お祖父ちゃん。
「それを早く言え。……焦っただろ」
「宿儺でも焦るの？」
「俺は別に良いが、オマエに何かあると困る」
そんなはっきりと、目と目を合わせて言わないでくれ。
確かに先程、一瞬で私を抱え上げて凄い速さで走り出したもんね。
あのまま私も吹き飛んでた可能性があるから、感謝はしている。
「お嬢様と相棒さんはそういう……。あれ、でも…相棒さんは歳を取らないですよね？」
あ、と失言だと気付いたのか、バックバレットは口を手で覆った。
私も心のどこかでは気にしていたことだ。
宿儺は歳を取らない。
異世界から召喚された存在だから。
……そんなに、宿儺と恋人でいられる期間が無いことには気づいている。
悲しいが、これが現実なのだ。
職場体験三日目。
今日は、おそらく保須市でステインが現れる日だろう。
飯田くんやデクくん、轟くん大丈夫かな。
まぁ、このまま原作通りに行けば大丈夫だろうけど。
あの子たちは強い。
「椿」
「どうしたの？」
少し休憩をしていると、宿儺が声をかけてきた。
「……昨日からなんか変じゃないか」
「そう……？」
「気にしているのか」
あー…気にしてないと言えば嘘になるが、別にそこまで気にしているわけでもない。
分かってた事だし。
「椿は、俺のことを愛しているのか？」
「え？」
そんなの当たり前じゃないか。
何故そんなことを聞くのだ？
「“愛してる”と“好き”は同じではないぞ」
「！」
その言葉がズシリと心に響く。
一瞬動揺したのが顔に出てしまったが、誤魔化すように私は笑った。
「そんなの分かってるよ。そこまで私馬鹿じゃないからね」
「……そうか」
九尾様は難しく考えるなって言ってたけど、そんな簡単にその考え方が捨てられるわけではない。
「好き」では駄目なのだ。
宿儺が未だに何を考えているか分からない。
私たちは同じ方向を向いていない。
……成長しないとな、私は。
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夜椿 - 本当に犬○叉っぽく感じてきちゃった！おもしろいです！ (3月14日 7時) (
レス) @page13 id: d279ec966d (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - 素敵な作品です、、、！！これから夢主ちゃんがどんなふうに成長するのか楽しみです。 (3月8日 19時) (レス) @page47 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
妃夏(プロフ) - MR サナリアさん» 皆様に同じ返しになってしまうのでコメント返しは控えていたのですが、一応返させていただきますね。誤字だとは思ってましたが、わざわざ訂正ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします…！ (2月29日 21時) (レス) id: f1fc2f5254 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - 今見たけど…髪小説じゃなくて神小説です。 (2月29日 21時) (レス) @page20 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - あぁ。ただの天才が髪小説を書いているだけだ。←褒めてます。 (2月28日 16時) (レス) @page15 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃夏 x他1人 | 作成日時：2024年2月25日 12時
