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「そうだ、書庫の鍵を知らぬか？」
「え？あぁ、書庫の鍵なら壊れたから掛かってないよ」
「そうか」
ここに住んでいた時もそうだが、九尾様は読書が好きなのかしら？
私も暇なので着いて行ってみた。
紙の匂いがする。
凄いな、東雲家の書斎。
「お、夏目漱石じゃん」
吾輩は猫であるの人だよね？
あんま小説は好まないから詳しくはないが。
チラッと中身を見てみる。
あー…難しい言葉が多すぎる。
だから好まないのだ、読書など。
「夏目漱石と言えば、お主にピッタリな逸話があるぞ」
「？」
九尾様が私にピッタリくっつく。
そして、耳元でこう言った。
「夏目漱石は、I love youを月が綺麗ですねと訳したとか」
あぁ、そういえばそんな話あったな。
告白のセリフとしては大定番である。
「あの若造に告白してみたらどうじゃ？」
【月が綺麗だな】
私は思わず持っていた本を落とした。
私が宿儺を好きだと思っていることに驚いた以上に、その言葉が告白の言葉だということを、今頃思い出したことに衝撃を受けた。
「なんじゃ？やはり椿ちゃんも好いておるのか？」
「違う！いゃ、違くは……いやいや！それよりも！私！宿儺から告白されてたんだ！」
私がそう言うと、九尾様は驚いた。
「まさか…気づかなくて変な返答をしたわけではあるまいな？」
「うっ」
あんまりそういう経験がない故、すっかり頭の中から抜けていた。
一年前のあの時の言葉はそうだったのではないだろうか。
宿儺の性格からして、ストレートに『好き』とは言わないだろう。
でも、私の勘違いかもしれない。
それに、私の気持ちが未だに分からない。
この気持ちを好きと決めて良いのか。
「……とりあえず聞いてみてはどうじゃ、あの若造に」
「好き、って難しいですね」
「お主が難しく考えすぎなんじゃよ。今、お主が大切なものはなんだ」
私が…大切なもの。
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夜椿 - 本当に犬○叉っぽく感じてきちゃった！おもしろいです！ (3月14日 7時) (
レス) @page13 id: d279ec966d (このIDを非表示/違反報告)
ハノン(プロフ) - 素敵な作品です、、、！！これから夢主ちゃんがどんなふうに成長するのか楽しみです。 (3月8日 19時) (レス) @page47 id: 1f618da4ab (このIDを非表示/違反報告)
妃夏(プロフ) - MR サナリアさん» 皆様に同じ返しになってしまうのでコメント返しは控えていたのですが、一応返させていただきますね。誤字だとは思ってましたが、わざわざ訂正ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しい限りです。これからもよろしくお願いします…！ (2月29日 21時) (レス) id: f1fc2f5254 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - 今見たけど…髪小説じゃなくて神小説です。 (2月29日 21時) (レス) @page20 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
MR サナリア(プロフ) - あぁ。ただの天才が髪小説を書いているだけだ。←褒めてます。 (2月28日 16時) (レス) @page15 id: bd9c6547a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃夏 x他1人 | 作成日時：2024年2月25日 12時
