＊ ページ10
『本当にすみませんでした……。紅丸さんには悪いことしちゃいましたね……。』
「別に……お前が成長しないって事は最初から分かってた。」
だったら最初から特訓なんて言わないでくださいよ……。
結局炎が怖いってのは克服出来なかった……。
「炎が怖いから水の力があるんだろ。違うのか？」
『いぇ、私は姉の守リ人だからこの力を持っているのです。』
「……そういえば姉がなんとかって……森羅が……。」
『あの時倒れてたのは姉を探しに別世界に行ってたからなんですよ。』
は？と言われてしまった。
まぁ、無理もない。
ただの頭のおかしい人と思われただろうか。
「で、会えたのか。」
『会えましたけど……言いたい事は言えませんでした……。』
「……。」
『馬鹿野郎っていってやりたかった……。』
何か私の空気に察してくれたようで、暗い表情してたのに……私が何を言いたかったかを言うと、呆れた顔をされた。
やっぱり……私、この人から嫌われてるよね。
『でもいいんです。会えたは会えたんです。生きてるって事が知れただけで嬉しいんです。』
私がそう微笑むと……「良かったな。」と微笑んでいた。
この人……こういう顔も出来るのか……。
『そういう顔も出来るんですね。』
「あ"ぁ……？」
『すみませんすみません、ごめんなさいごめんなさい。これ以上嫌われたくないです。』
「は……？」
何故か目をぱちくりされている。
何か……違ったのだろうか。
「別にお前は嫌ってねぇけど。」
『……!!本当ですか?!良かったです!!てっきり嫌われてるのかと!!』
「何でだ……？」
『何でって……そんな雰囲気を感じたので……。』
「……。」
そう、その顔である。
めちゃくちゃ怖い。
『でも、本当の事聞けて良かったです。真実は聞かないと分からないものですね。』
「……。」
『……？』
すると、ふわりと紅丸さんの香りがした。
髪に何か感覚を感じた。
『何ですか？』
後ろを頑張って見ると、何かが揺れた。
簪……？
『どうしたんですか、これ？』
「お詫びの品だ。お前の大事なもん壊したからな……。」
『結局は別世界で手に入れて来ましたけどね。ありがとうございます。嬉しいです。』
人からの贈り物って嬉しいよね。
「若……遠回しすぎだぞ……。」
「あ？何がだ？」
「……。」
結局……私もその気持ちに気づかなかったのですがね。
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妃夏(プロフ) - 黒さん» コメントに気づかなくてすみません！！(通知来なかった)アニメが進み次第続きを書きますのでお待ちを!! (2020年7月23日 19時) (
レス) id: cc55b480f0 (このIDを非表示/違反報告)
黒(プロフ) - 続キモトム (2020年7月22日 19時) (レス) id: f0b82b371d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妃夏 | 作成日時：2020年7月17日 15時
