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＿＿＿＿＿紅い光が、辺りを照らす。その光が晴れ、空にはあの少女なし。あの少女はいずこへ。あれは幻か。はたまた夢か。
それとも……人間ではない、何かか。
『どうよ、この設定!!!』
「馬鹿かっ！お前は！！」
あの焔ビトの事件を、どう片付けるかで私は悩んでいた。
この噂は、駄目だと言う。
どんな噂を流せば……私の存在は消えるだろうか。
高火力での鎮魂。浅草のあの二人しか使えないであろう、紅月。
急に私が現れたんだ。
皆驚いたに違いない……。
「もっと、マシな設定を作れ!私達がその噂を流すのだから!」
「えー、私はその設定でもいいと思うけどなぁ……。何処が悪いの？」
「……。」
それを言わずに、お姉ちゃんは立ち去ってしまった。
何を考えているのか。何を思っているのか。
だが、早くなにか打たなくては……変な噂になってしまう。
あの強い風のせいで、簪を無くしてしまった。
あれは、前世の物であるが……。見つかると、幻だった説が出来なくなる。
回収が出来なかったのが……正直痛かった。
それと……何故か、紺炉さんだけが……皆さんと違う顔をしていた。
○○●
Aの考えた噂は、別に悪くはないんだ。
だが……なんか、変な感覚がする。
Aは……確かに、一時はこの国を滅ぼそうとした。
だが、今回は救ったのだ。
もし、あの場に彼女がいなかったら……国は終わっていたと思う。
元が強い上で、焔ビト。それも鬼。
私は……もっと、違う噂を流した方がいいと思う。
「Aの姉ちゃん……！」
「……！」
道端で、そう呼ばれた。
驚いた。何故……Aの名前が出てくるのか。
私は振り返った。
そこには、微かに息を切らせながら私を見る男が立っていた。
「紺炉……?」
「嬢ちゃんは、生きてるのか?!」
「……！」
明らかに、Aの事を覚えている。
･･･もしや……人間の記憶の中に、またAが……？
私は、聞いてみた。
「何故……Aを覚えている……？」
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作者名：妃夏 | 作成日時：2020年11月17日 21時
