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「俺、山田が亀フェチだって初めて知ったよ」
ym 「え?亀フェチって、なに」
「いや、だって山田、亀のビキニ姿が見たいんでしょ?」
ym 「はぁ?誰が亀のビキニ姿なんて見たいんだよ。キモいこと言わないで!」
「先に言ったの、山田だよね」
山田さん、俺のハートを血まみれにしたじゃん
忘れたとは言わせないよ、忘れたとは。
「ひどいったら、ありゃしないよ。そんなに俺のメイド姿を見るのはイヤなのかね〜山田くんは」
イヤミっぽくそう言うと、
山田はなにも言わなかった。
そして、少しの間のあと。
ym 「俺、別にイヤとか言ってないよ」
そう言った。
「えっ?」
ym 「他の人に見せないでって言ったんだ」
…いや、だから。
その言葉が、俺のメイド姿見たくないって
言ってるみたいで…って、ん?
他の人にってことは、
じゃあ、山田にだけならいいってこと?
ym 「約束して。じゃなきゃ、帰さない」
「え。ちょっと待って。なんか買いにいくんじゃないの、これ」
ym 「俺が何買えばいいかなんて、知るわけないじゃん。大ちゃんが調子に乗ってるから連れ出したの。…あそこに大ちゃんを居座らせたら、メイド服着せられるかもしれないし…」
徐々に小さくなる声も、
なぜかしっかりと聞き取れた。
何それ。
意味もなく、心臓がおかしな音を立てはじめる。
「山田、どうしよう。俺、頭が正常に働いていない。なんか山田が、俺のメイド姿を他の人に見たくないって言ってるように聞こえる」
重症だ俺は。
まだ病み上がりだから?
分からぬ。
分からないから、山田!
山田の得意な毒舌で、
このおかしな俺の誤解を解いてくれ。
ym 「聞こえるんじゃなくて、そう言ってるの」
思いもよらない返答に、正直すごく焦った。
山田は何を考えているんだろう。
否定するとこだよね、そこ。
ただの心配性か。
それとも独占欲というやつか。
おそらく後者ではないはずだ。
「山田には関係ないじゃん。俺の自由でしょ?」
ym 「大ちゃんは俺のもんでしょ」
ドキン。
直球の言葉に、また胸が音を立てる。
あれ?
これはもしや、
独占欲ってやつですか?━━━━━━
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作者名:ありちゃん | 作成日時:2020年2月11日 13時