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その場にいたみんなが、一瞬で固まる。





誰よりビックリしたのは、俺だった。







山田の言葉に驚いたのもそうだけど…

それだけじゃなくて、





まさか山田がこんな、メンバーがいる所で

堂々と俺の手を握ってくるなんて、

思いもしなかったから。






ym 「…大ちゃんとなんか買ってくる」




山田はみんなにそう告げると、

強引に俺を連れ出した。






━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




「山田」




ym 「……」





「山田〜」




いくら呼びかけても、山田は俺の手を

握ったまま、黙って歩き続けている。





なんか買ってくるって言ったけど、


俺はなにも聞いてないから、

どこへ向かうつもりなのかもわからない。





「おーい、涼ちゃん」




ym 「え!?」




名前を呼ぶこと数回。




いや、涼ちゃんって呼んでみただけだけど。





ようやく山田は立ち止まって、俺の方へ

怒りの表情を露にしながら振り返った。





「なに怒ってんの?」




ym 「……」



…黙っちゃった。




不服そうに口をへの時に曲げる山田は、

不機嫌きわまりない。





だけど、この手を離すつもりは、

全くもってないようだ。




力強く、つかまれてる手。





いったい、どういうつもりなんだろう。





ym 「大ちゃん、ちょっとおだてられたぐらいで、何ゴリラみたいに鼻の下伸ばしてんの」




「は?」





ym 「バッカじゃないの。見たい〜って言われたくらいで、調子に乗らないでよ」




待って。




亀の次はゴリラ?




山田の頭の中は水族館、いや動物園か!?





「失礼だな。俺、別に鼻の下伸ばしてねぇし」




ym 「着ないでよ」




「え?」







ym 「メイド服なんて、絶対他の人の前で着ないでよ」



何言ってんだ、山田は。




俺は別に、着る気ないけど。







「でも、頼まれたら仕方ないんじゃね?」





こう言えば、山田は困った顔をするのかな。




なんて、そんなことが知りたくて、

ちょっとイジワルを言ってやった。







ym 「俺がどうにかする」




「どうにかって?」






ym 「うるさい。どうにかだよ」



山田な俺の期待とはうらはらに、

そんな投げやりな言葉を発して、

また前を向いて歩きだす。

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設定タグ:ありやま , Hey!Say!JUMP , BL   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ありちゃん | 作成日時:2020年2月11日 13時

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