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〜arside〜
翌日。

今日は山田と、新しくできたドーナツ屋さんに

行く約束をしていたのに。

よりによって、そんな日に収録が終わらない。

もう少しかかりそうで、遅くなる可能性も

あるから「今日はやめとく?」って言ったのに

山田は「いや、待ってる」の一点張り。

俺が着替えてるときも妙にご機嫌で、

鼻歌なんて歌ってた。

どれだけ楽しみにしてたんだろう、山田は。

トイレから楽屋に戻ろうとした俺は、

早く戻ってあげようと、歩く速度を速める。

だけどそのとき、事件は起きた。

廊下を歩いていると、前方からヒソヒソと

話しながら、やってきた二人のスタッフ。

二人は俺を見るとニヤリ笑い、迫ってきた。

…なになになに!?イヤな予感がする…。

その勢いに、思わず一歩後ずさってしまう。

「ちょっと話があるんだけどさぁ〜笑」

この人たちは、今日の収録のスタッフさんだ。

この人たちが俺に聞いてくることなんて…。

「山田と付き合ってるんだろ〜笑」

「男同士で付き合ってるとかキモッ笑」

案の定、だ。

やっぱりその事だった。

付き合うフリをすると決めたときから、

こんなことがあるんじゃないかと思ってた。

本当にいい迷惑だ。

めんどくさいことが、俺は苦手だ。

「べつに、あんたらには関係ないだろ」

あからさまにめんどくさそうに、俺は言った。

それが二人のカンにさわったらしい。

「は?調子に乗りやがって!」

声を荒らげた二人は、次々に俺に罵声を

あびせる。

幸いなことに、周りには誰もいない。

注目を浴びるなんてごめんだ。

『だったら、俺が大ちゃんに告白したってことでいい』

ふと、山田の言葉を思い出す。

どうしてあんなことを言ったのか。

今でもホントに、よくわからない。

俺と同じことを言ってみれば、それがわかる?

その真意が知りたくて、俺も言ってみた。

「べつに俺から告白しただけだよ。山田はやさしいから、たぶんOKしてくれたんだと思う」

目の前のスタッフをにらみながら、冷静さを

保ってそう言った。

だけど、やっぱり山田の気持ちはわからない

『…っ!そんなのおかしいだろ笑』

そんなこと知ってる。

『男同士とか恥ずかしくねーのw』

…ホント。なんでなんだろうな。

なんで山田は俺と付き合おうとか思ったんだろ

あのとき、俺なんかほっとけばよかったのに。

なんで山田はあのとき、俺を助けたんだろう?

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設定タグ:ありやま , Hey!Say!JUMP , BL   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ありちゃん | 作成日時:2020年1月26日 14時

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