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これで少しはカップルっぽく見えるってことだろ?
ym 「じゃあ、いつ行くの?」
「…は?」
ym 「だから、大ちゃんの都合聞いてんの。俺は忙しいけど、まぁ1日くらいなら、あけてあげないこともないし…」
「……」
少しずつ頬を赤く染めていく山田に、俺は疑問を抱いた。
あれ?今のは彼女(仮)を演じるうえでのアドバイスじゃないの?
なのに、いつのまにやら、実際にデートする日程を決める流れになってる気がする。
「え…本当に行くのか?」
ym 「え?なに言ってんの。大ちゃんが連れていってほしいって言ったんでしょ」
え、言ったっけ?
いや、いやいやいや、山田が言わせたんじゃ…!!
ym 「仕方ないから、ドーナツおごってあげる」
「……」
山田って、ちょいちょい上から目線だよな。
シラーっとした視線を向けると。
ym 「な、なに?大ちゃん、行きたくないの?」
と、ちょっと自信なさげに聞いてくる山田。
どうしよかな〜と思ったけど、ま、いいか。
ドーナツは嫌いじゃないし、それに山田がおごってくれるし。
表向きは、俺がさそったことになってるけど。
「いいよ。行こうぜ」
俺はゲームを一区切りさせて、そう言った。
しかし…。
「なんで山田とふたり、毎日休憩時間いなきゃいけないんだ?」
ずっと疑問だった。
いや、他にも疑問はある。
たとえば、山田は毎朝俺を迎えにくる。
そして帰りは、俺を送ってくる。
はたから見たら、ずっと一緒にいるカップルだ。
「ムダに一緒にいすぎじゃないか?」
本物のカップルでも、毎日ここまでしないんじゃないか?
ym 「うるさいなぁ。二人になる時間なんて限られてるんだから、いいでしょ」
「べつにふたりにならなくても、楽屋でゲームしたらいいじゃん」
ym 「バカだなぁ。付き合いたてのヤツはたいてい、二人っきりになりたがるの!他のヤツに怪しまれるから、今はまだダメ」
…これも計画なのか、すごいな。
「休憩時間の件は分かった。でも、わざわざ俺ん家まで送り迎えはしなくていいよ。山田が遠回りになってしんどいだろ?」
ym 「そらは気にしなくていいよ。俺が好きでやってるから」
好きでしてる?
わざわざ遠回りしてまで?
「山田って、そんなにドライブが好きだったんだね。関心するよ」
そりゃあ、運転上手いわけだと、一人で納得する。
だけど隣からは、盛大なため息が聞こえてきた。
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作者名:ありちゃん | 作成日時:2020年1月26日 14時