大ちゃんは、俺のだから。【ar×ym】 (ページ11)

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…え、あの。
開いた口が、ふさがらないのですか。

ym 「キモい顔みせるな、ブス」

「なっ…！」
こんな顔になったのは、山田のせいだろー！
「そんなこと言う山田なんか、こっちからお断り！」
俺は思いっきりベーッっと舌を出してやった。
そして、クルリと山にせ背を向ける。

ym 「待てよ」

だけどやっぱり、山田はそれを許してくれなくて。
強引に、ふたたび山田の方を向かされた。

ym 「さっきのはなんつーか、言葉のアヤっ！」

「…え？」

ym 「で、できるかぎり暴言は言わない。だから、俺と付き合って」

「……」
なに言ってんの！？
「山田って、もしかして俺のこと好き？」
唐突だと思ったけど、率直にそう聞いた。

ym 「……」

数秒の間があった。

ym 「……はぁっ！？」

反応、遅っ。

ym 「お、おまっ。なな、なに言ってんだ！バカかよ！ありえねぇ！」

「だよな～」
いや、そんなあわてて否定しなくても、わかってるよ。
でもなんかね、すっごい俺を引きとめようとしてる気がしたから、なんとなーく、もしかしたらって思って聞いてみただけ。
あわてる山田は、なぜか顔を赤くして、はずかしそうに口もとを手の甲で隠している。

ym 「…頼むから。借りを返すと思って、俺と付き合って」

なんと今度は、懇願された。
おいおい、さっきと態度がまるで違うじゃねえーか。
「俺、今朝のこと結構、根に持ってるからな」

ym 「…今朝の？」

山田は小首を傾げる。

「俺、山田に付き合ってなんて、一言も言ってないのに、山田のせいでみんなにそう思われた…」

ym 「あぁ。あれね笑」

思い出したように、山田は言う。
「あれね。って、他人事みたいに…！こっちはいろいろ聞かれて大変なんだからな！

ym 「だったら、俺が大ちゃんに告白したってことでいいよ」

「…え？」
突然のことに驚いてしまう。

ym 「俺が大ちゃんのこと好きだから、付き合ったことにして」

なに言ってんだ、山田は…。