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8_JH ページ8
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JH side
“可哀想な人だね。ユンジョンハン。”
目の前には俺を可哀想だと笑う女。
そんな女を力なく睨みながらふと思う。
確かに俺は“可哀想な奴”だった。
哀れで
汚くて
最低で
でも他の奴等はそれが“素敵”なんだと言った。
だからどの俺が本当の俺なのかすら分からなくなった。
いつからだろう。
俺が俺自身を愛せなくなったのは。
昔は好きだったはずの自分。
だけど
“愛される自分”
に執着するが故に見えなくなる
“本当の自分”
いつからか
偽っていたはずの姿が俺を支配し
いつの間にか
そんな自分を止められないことに気づいた。
昔の俺は明るくて愛を与えることが好きだった。
近所の野良猫を可愛がるような純粋な子供。
だけど今はどうだ。
人を蔑み
笑い
無気力に生きる。
そんな俺の本性をこんな女に見破られてしまったのか。
JH｢お前、何？｣
__『え？』
JH｢お前は何なんだって。｣
__『別に怒らせたかった訳じゃないの。気分を悪くしたなら謝ります。』
JH｢へぇ...｣
掴み所のない
頭のネジがぶっとんだ
面白い女。
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作者名：あり | 作成日時：2020年3月6日 23時
