賑やかな朝 ページ21
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◎いっせい◎
妙な夢を見ていた。
白い光の向こうから
何かに呼びかけられる夢。
『ごめんね、そんなはずじゃなかったんだ、』
「どうしたの?誰?なんで謝るの?」
『できるだけ変化は遅めるから、
僕、こんなこと初めてで、ほんとうに、』
「さっきから何の話なの?」
『きっと君を助けにいくから待ってて!
今は時間がないからこれしか言えない、ごめん!
じゃあね!!』
「えっどういうこと、待ってよ、ねえ!待って!」
白い光が遠ざかるのを必死に追いかけようと走っても走っても追いつかなくて、なんだか急に不安になった俺は待ってと何度も叫びながら追いかけた。
「一世!起きて!一世!」
大きな声と、身体を揺さぶる誰かの手。
ゆっくりと目を開ければ
そこには心配そうに覗き込む
藤井くんと浮所がいて、
夢だったのかと理解する。
「あ、おはよ、」
起き上がると身体の節々が痛くて重い。
「金指大丈夫か?うなされてたぞお前。」
貼ってたはずの冷えピタはどこかへ行き、
汗で張り付いた前髪を浮所がはらってくれた。
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凛(プロフ) - 続き楽しみにしてます。 (2019年7月10日 14時) (レス) id: 8feaf83578 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コズミックりんご | 作成日時:2019年7月9日 17時