きっかけは突然に ページ1
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◎いっせい◎
今日はなんだか調子が良かったなあ。
いつも通りのレッスン帰り、
最寄り駅の改札をくぐると外はもう真っ暗で、雲が無いせいかいつもよりも星が見える気がした。
大都会とはいえ家の周りはネオンの多い繁華街から少し離れた場所にあるごく普通の住宅街、
天気がよければ光の強い星達をみつけることくらいは可能だけれど、今日はなんだか星達の輝きが違って見える。
え、俺にもなんだか急に
フォースの力が宿っちゃったりして。
なんて、そんなわけないか。
好きなSF映画を思い浮かべたけれど
もうそんな子どもじゃないし、
俺は周りが思うより落ち着いた15歳のつもり。
だけどやっぱり今日の夜空が気になって
赤信号が青になるのを待ちながら
ボーッと上をながめていた。
やっぱりいつもよりキラキラしてる。
その中でも強く光っているように見える星に目がいってなんか縁起いいかもなんて写真を撮ろうとしたけれどスマホについてるカメラでは星の光をとらえられずに真っ黒な写真が残った。
ふと前を見るととっくに信号は青に変わっていて、
あ、と横断歩道へと踏み出せば点滅しだして。
急がなきゃと早足になったその時。
バチッという音が聞こえたような気がしたくらい
白い光があたりを包んだ。
一瞬だった。
辺りを見回してもキョロキョロしているのは自分だけで、俺はなんだかよく分からないままとにかく横断歩道を渡り切る。
びっくりしたせいか心臓がいつもより早く脈打ってるし、体温も上がった気がして少し暑い、変なの。
なんか怖い。
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凛(プロフ) - 続き楽しみにしてます。 (2019年7月10日 14時) (レス) id: 8feaf83578 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:コズミックりんご | 作成日時:2019年7月9日 17時