7 ページ24
そこにタイミング良くか悪くか、Aが戻ってくる。
「あ、Aおかえり〜」
「ん、お待たせ」
「ねえねえ、Aって、彼氏いるの?」
「え? なに急に。いるけど」
Aが座るとすぐに、ストレートに聞いた樋口。そして普通に答えたA。
「いるのか!?」
「うん。中学のときの後輩だから、今は遠距離だけど」
「やっぱり」
「樋口、知ってたの? 誰にも言ったことないのに」
「知らないよ? でもまあ、なんとなく、いそうだな〜って」
「エスパーじゃん」
それだけ樋口がAのことを見ていたのだと荒垣は察したが、樋口が平気そうにしているあたり、口を出そうとは思わなかった。
「荒垣と樋口は、彼女いなさそうだよね」
「微妙に失礼だな。まあ、いないけど」
「彼女いたら、わざわざ私を自転車の後ろに乗せようとしないでしょ」
「……確かに」
「Aよりかわいくて胸おっきい子、なかなかいないもんな〜」
「樋口って、巨乳好きなの?」
「あー、それ、荒垣にも聞かれた」
Aは荒垣と顔を見合わせて、つい笑ってしまった。
「やっぱりそう思うよな?」
「うん。なんか、ことあるごとに胸ネタでいじられてる気がするし」
いじってない、いじってない、と樋口は首を振るが、説得力は全くなかった。
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:三宮 | 作者ホームページ:https://alicex.jp/riiiiidoooosog7/
作成日時:2023年6月26日 0時