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そこにタイミング良くか悪くか、Aが戻ってくる。

「あ、Aおかえり〜」

「ん、お待たせ」

「ねえねえ、Aって、彼氏いるの?」

「え? なに急に。いるけど」

Aが座るとすぐに、ストレートに聞いた樋口。そして普通に答えたA。

「いるのか!?」

「うん。中学のときの後輩だから、今は遠距離だけど」

「やっぱり」

「樋口、知ってたの? 誰にも言ったことないのに」

「知らないよ? でもまあ、なんとなく、いそうだな〜って」

「エスパーじゃん」

それだけ樋口がAのことを見ていたのだと荒垣は察したが、樋口が平気そうにしているあたり、口を出そうとは思わなかった。

「荒垣と樋口は、彼女いなさそうだよね」

「微妙に失礼だな。まあ、いないけど」

「彼女いたら、わざわざ私を自転車の後ろに乗せようとしないでしょ」

「……確かに」

「Aよりかわいくて胸おっきい子、なかなかいないもんな〜」

「樋口って、巨乳好きなの?」

「あー、それ、荒垣にも聞かれた」

Aは荒垣と顔を見合わせて、つい笑ってしまった。

「やっぱりそう思うよな?」

「うん。なんか、ことあるごとに胸ネタでいじられてる気がするし」

いじってない、いじってない、と樋口は首を振るが、説得力は全くなかった。

春→←6



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作者名:三宮 | 作者ホームページ:https://alicex.jp/riiiiidoooosog7/  
作成日時:2023年6月26日 0時

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