ただのファンだったんですよ？ (ページ26)

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答えページ26

急いで病院に向かう。

『お願い、翔くんにもしものことがありませんように…』

病室には櫻井翔の文字

『翔くん!!』

ドアを開けると嵐の姿が…

翔「ごめん、来てくれたの？」

『そりゃ来るでしょ。ニノくんがなんかめちゃくちゃやばそうな感じで電話してくるし…』

大「翔ちゃん、足首を捻挫して…」

『捻挫!?』

翔「ほんとで大したことないんだよー。」

ニノ「でも、その経緯がちょっと…」

『え？』

相「翔ちゃん、最近ラップの技術磨くのに毎晩ラップのバトルしてて。寝不足で倒れてその拍子に…」

『毎晩って…翔くん、塾の終わりに行ってたの？』

翔「うん。ごめん、黙ってて…」

確かにもっとラップを上手くなりたいことは知ってたけど…

『無理してこんなになったら意味ないじゃん！』

翔「ごめん。」

ニノ「ちょっと、その辺にしといてあげなよ。」

ニノくんの言葉に我に帰る。

『ごめん…』

思わず、病室から出てきてしまった。

『ダメだなー、私…』

心配で来て、説教するとか…

看護師「ねぇ、貴方櫻井さんの付き添い？」
突然、1人の若い看護師さんが話しかけてきた。

『まあ、そうですけど。』

看「じゃあ、ちょっと櫻井さんのサインもらえないかな？」

『いや、直筆サインはちょっとダメだと思います』

看「でも、ちょっとぐらい…」

すごいな、この看護師さん…

『ほんとに、ダメです。』

すると急に看護師さんの態度が一変した。

看「別にいいじゃない。まだ売れてるって訳じゃないのに…第一、ラップ会場から搬送って遊んでんじゃない？」

この人…

『お言葉ですが、なぜ翔くんがそこから運ばれたかも知らないで、そんなこと言わないでください！
確かに、翔くんは負けず嫌いですけど、だから努力をしてるんです！あなたみたいな人にも笑顔で接して、自分の辛いところを見せずに…』

そうだ。翔くんは…

自分の中で答えが出ているくせに、私は…

看「わ、わかりました。」
そう言うと看護師さんは去っていった。

ニノ「よく言ったな。」
『ニノくん!?』

ニノ「あーあ、Aみたいな子、譲りたくないんだけど…」
そう言って私の顔を覗きこんで…

ニノ「もう、迷うなよ」

私は、強く頷いた。