ただのファンだったんですよ？ (ページ23)

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葛藤ページ23

『あっ、あのー、翔くん？』

翔「うん？」

『私たち、塾に来てたよね？』

あの後、なんと塾の先生はしばらく来れないと言い、さらに変わりの先生がいないという、少女漫画のご都合主義的展開を見せ…

翔「うん。なんか、俺が教えてるね…」

先輩の翔くんに教わっている。

『ほんとにごめん。翔くんだって勉強しに来てるのに…』

翔「それはね、大丈夫。教えるのって、自分の復習になるから。」

優しいぞ。私の推し。

『この前はごめん。その…ビンタして』

翔「いいよ。俺、母親にマウントとられたことあるから。」
『いや、すごいな、お母さん!!』

でも、アイドルの顔にビンタはね…

『ほんとにごめん。』
翔「それよりさ、ニノとは上手くいってるの？」

『なんで？』
ここでニノくんが出る？

翔「最近、学校で話題だし。女の子たちも二宮くんがいるならAちゃんに何も出来ないって言ってたし…やっぱり、ニノは守ってるよ。」

『そんな、』
そんなこと言わないでよ…
そう、言いたかった。でも、翔くんがもう、私とニノくんをそう思ってるなら…

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈私はこの気持ちに蓋をしよう

『いや、ほんとにニノくん、授業中も喋りかけるんだよ？静かだと思ったらゲームしてて…
よく見つからないよねー。』

翔「ははっ笑
あれね、先生ももう諦めてるんじゃないかな？」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それから塾では翔くんに勉強を教わり、お話するようになった。

その時間は楽しくて、笑えて

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈悲しかった。

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ニノ「最近、A、俺といるの嫌って言わないね。」

『そう？』

ニノ「何、俺に惚れました？」

うん。そう言おうとしたのに、何かがそれを言わせない。

『……ごめん。』
違う。こんなこと思ってないのに…

ニノ「笑
大丈夫。俺は待てるから。」

そう言って私の頭を撫でる。

なんでだろう？こんなときに頭をよぎるのは…