ただのファンだったんですよ？ (ページ21)

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直接対決ページ21

翔「ごめんね。俺のせいで昨日、大変だったのに…」

『そんな、翔くんが謝ることじゃないよ。』

翔「違うんだ。」
『え？』

翔「実は昨日、ニノと一緒に学校に行ったんだ。」

どういうこと？昨日はニノくんしか来てなかった。

翔「俺、自分が今行ったらAちゃんをまた傷つけるんじゃないかって。ただ、自分が傷つかないための言い訳だったって今はわかる。」

『そんな…』
たぶんだけど、翔くんは自分が行ったら私との関係を肯定することになって私がまたいじめられるって思ったのかな。

翔「俺と違って、ニノは迷いなくAちゃんを助けた。Aちゃんも、俺のことは嫌いでいいから嵐のファンはやめないでよ。俺なんかよりニノのファンになって…」
『ファンをなめないでよ！』

気づくと私は翔くんをビンタしていた。
だって、あまりにも翔くんの言葉がファンを知らなさすぎたから…

『確かにあのときのニノくんはかっこよかったよ？でも私が好きな翔くんは嵐の翔くんだし、嵐のニノも好きだけど、嵐として一番好きなのは翔くんだから!!』
翔「う、うん。ありがとう！」

『確かに昨日、私は嵐ファンやめるって言ったけど死んでもやめないから!!』

ニノ「結局、翔ちゃん忘れないんだね？笑」

いつのまにか、ニノがいた。

翔「ニノ!?」『ニノくん!?』

ニノ「A、俺あなたのこと好きだから。」

『ありがとう。って、本気だったの？』

ニノ「もちろん。昨日、いろいろしたの覚えてないの？あれ、愛情表現だったんだけど…」

いろいろって…それで昨日のニノくんとのキスが。

『あー、えっとー。』
翔「ニノ、Aちゃんに何したの？」

攻撃的な口調の翔くん。

ニノ「昨日、ヘタレだった人が何様だよ！大事な時にAを守らずに？翌日に謝って？それでチャラにしてくださいって？ふざけんなよ。」

ニノくん…

『もう、大丈夫だから…ニノくんも落ち着いて。』

翔「ごめん、やっぱりAちゃんはニノといた方が…」
そう言って逃げて行きそうになる翔くんの腕を私は掴む。だってこのままだと嵐としての活動に影響が出ちゃう。

『ま、待って。そんなふうに人の幸せを決めないで…』

翔「じゃあ、Aちゃんは俺のこと好きなの？アイドルとしてじゃない、櫻井翔を…」

好きだよ。でも、今それを言ったら…

翔「ニノ、さっきはごめん。あとは頼んだから…」

私が言い淀んでいると翔くんはニノにそう言った。

ニノ「遠慮なく笑」
そして私の手を引いていく。