夢小説の矛盾にツッコミを入れてみよう

成金か世襲か2 ページ9

逆に、最近お金持ちになった家の人はというと、
見せびらかすようなお金の使い方をします。
価値観としては「お金があるのは凄いこと」といった具合でしょうか。
ブランド物を自慢したり、無駄に沢山の宝石をつけてみたり、
お金に物を言わせて人を釣る、というのもそうですね。
このような行動をキャラに取らせると、一気に小物臭くなります。
悪役にはもってこいですね。

お金の使い方にもキャラの性格が反映されることを、しっかり頭に入れておきましょう。

今まで見つけた、矛盾しているお金持ち夢主を、ちょっと具体的に挙げたいと思います。
・学生だけど、財閥の総帥。
→総帥というのは一番偉い人ということです。トップじゃダメなんでしょうか。
　財閥ほどになると、その末端まで含め、かなりの数の部下を間接的に従えていることになります。
　もちろん、沢山の会社も自分の指揮下にある、という状況。
　社会経験も乏しい学生に、任せられるようなお仕事でしょうか？
　仮に総帥であったとしても、実際は他の方が仕事をしていそうですね。
　いわゆる、お飾りという奴です。
　身もふたもないことを言ってしまえば、周囲は学生を学業に集中させたいでしょうから、
　せいぜい会社を任せるにしても、大学生になって子会社一つ、くらいが妥当かと思います。

・個人的な理由(友人の復讐など)で部下を動かす夢主
→上に立つものとして、正直どうかという行動です。公私混同はいけません。
　お金に物を言わせて事件解決、というパターンの物語は少なくありませんが、
　それがかえって夢主の能力の欠如を証明してしまっている、ということをお忘れなきよう。
　要は「お金がないと何もできない」ということになってしまいますから、
　根本的問題はお金以外の物で解決できるようなストーリー運びにするといいでしょう。

全体的に、お金がある＝だからキャラはすごい、というようにはなりません。
お金持ちの家に生まれることにより、「人の上に立つ者」として、キャラ自体が培ってきた
責任感や判断力、そして家を継ぐために叩き込まれた知能や技術。
これらの要素の方が、キャラの長所としては映えます。
また、世間と少しずれた発想の持ち主だったりすると、イベントのきっかけにもなったりします。
あ、でも「日本円の基本単位は十万でしょ？」とか言わせないように。
流石におバカの範疇を通り越していますので、キャラを一度客観視してみましょう。

特別な属性である、ということ→←成金か世襲か1

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