No.03 “見えなくとも、こちらも戦い” ページ7
キリュウギは苛立っていた。キリュウギは
戦闘員たちの武器は基本的に、最高硬度の素材、耐久性のある造形、攻撃のしやすい改造を兼ね備えた最高峰の武器である。それをいとも簡単に破壊されかけてしまっては、こちらの面子も丸潰れである。
「非存在的物質か…!!」
非存在的物質とは、
「俺の居た世界にもこんなもの存在しない、…いや、俺の世界にあってももう無駄か」
キリュウギは大きく舌打ちをした。
「フィルルに賭けてやるか…」
キリュウギのラボは、今日も轟音と火花をバチバチに散らしている。
「セキハさぁ〜ん」
事務員たちは、今日も気怠げに業務をこなしていた。
目立ったり、特に人の役に立つ様な仕事は、事務員には一切ない。
「どうしました?睦美さん」
渡辺睦美は退屈していた。最近は
「あたしら仕事する意味あります?」
「あります。」
赤葉と睦美は小さく、笑い声なりため息なりを漏らしながら仕事を続けた。事務作業にも花が欲しいところだ。
霊寿は低く唸る。
「どんだけ高いところから落ちたんだあの人。いや、これ今回の傷じゃないな。割と古い…」
響の容体についてだ。響の体はあちこちにガタが来ており、ロボットならばオイル漬けにしないと動かないくらいだ。
和爻と霊寿は
人間に治療を施すのに“エンジニア”?と思った人もいるだろう。しかし、
「響先輩、全然病院来ないし…この際健康診断・予防接種も全部済ませておこう」
霊寿はパソコンに打ち込んだ。
「やってるかーい?」
和爻が後ろからのしかかってくる。
「やってますよ。響先輩はもうボロボロです。戦わせるべきじゃない」
和爻はパソコンに目を向けた後、目を閉じた。
「いーの。アイツが自分で望んだんだから」
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低浮上の私。(プロフ) - ももさん» ありがとうございます、頑張ります (2月28日 18時) (レス) id: 42776d6356 (このIDを非表示/違反報告)
低浮上の私。(プロフ) - 裏華(うらか)さん» ありがとうございます、少々お待ちくださいね (2月28日 18時) (レス) id: 42776d6356 (このIDを非表示/違反報告)
もも - めっちゃ楽しみ♪♪♪ (2月27日 20時) (レス) id: 12bc70a190 (このIDを非表示/違反報告)
裏華(うらか) - 続きが気になります・・・‼︎ (2月27日 17時) (レス) id: f169115c31 (このIDを非表示/違反報告)
低浮上の私。(プロフ) - りこーだぁ☆さん» ありがとうございます、頑張らせていただきます (2月27日 17時) (レス) id: 42776d6356 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:低浮上の私 | 作成日時:2024年1月22日 20時