なくてはならない存在 ページ20
野坂side
彼は……… 確かあの時スタジアムにいた……
僕が彼に声を掛けようとすると、Aが遮るように口を挟む。
「の、野坂っ……！！！！あのね、こいつ、家康って言うんだけどさ、えーと…私の従兄弟の…そ、そう！従兄弟の弟なの！！！！！アハハ…… 」
「………随分と嘘が下手なんだね」
「は？真実だかんな？あと、家康つっこめ？？？？」
「家康は本名じゃないの？」
「んなわけあるかよ！！家康なんて名前馬鹿だろ！だれがつけたいかそんな名前！こいつはフェイ･ルーンって言う正真正銘男の子だよ！！」
「A…………」
隣にいたフェイという少年が「そんなこと言ったら徳川家康が可哀想だよ」とAの肩に手を置く。
すると、Aは「そうだよね。ごめんよ家康……」と泣き真似をし始めたから、思わず僕が「名前バレたことはいいんだね」と言うと、2人は顔を見合わせた。
「……ってめえ！おい野坂お前わざと言わせただんだなぁ！！？あ！！？」
「Aが勝手にボロを出しただけでしょ。僕のせいにしないでくれるかい？」
「私が素直でピュアだからそういう言い方されるとボロ出しやすいって分かってるくせにか！！？」
「素直でピュア？誰のことかな。Aみたいな性格は単純って言うんだよ。知らないみたいだけど」
「……あっれー？？なんだろう、今ものすごく馬鹿にされた感じしたんだけど？……野坂○ね」
「僕はそういう所のことも含めて言ったんだよ」
うぜえ、Aはそう言い立ち上がった。
「……フェイ、先に帰るんで後はよろしくんご！」
「え、ちょっと！！」
あ〜もう、とフェイは勢いよく病室を出ていった彼女の背中を目で見送り、その視線は僕に向けられる。
「……A行っちゃったし僕も帰るね」
「バイバイ、野坂くん」そう言って早足に病室を出ようとする彼に僕は「ちょっと待ってよ」と声をかけた。
僕にはどうしても聞きたいことがあった
それは______________________
「僕とAがどういう関係なのか、」
彼はまるで初めから聞かれるのが分かっていたかのように振り返る。
少し微笑みながら、
そして
でも冷たい目で「……それはお互いなくてはならない存在、かな」とだけ彼は言い残して病室を出ていった。
。
。
。
「……………………………………ごめんね」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れいな - 更新楽しみです！応援してます！ (2018年11月30日 4時) (
レス) id: 9f238923bb (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ - 番外編でハロウィンやって欲しいわ (2018年11月6日 19時) (レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
マヨ - 面白いです。応援してます。(*0^∀^0*)// (2018年11月1日 1時) (レス) id: 7f6a7d99e0 (このIDを非表示/違反報告)
てぃと(プロフ) - 月兎さん» どんどんフェイ出すつもりです！ありがとうございます更新頑張ります！ (2018年10月15日 19時) (レス) id: 83fd2933b6 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - てぃとさん» フェイくんが、可愛すぎる。発想が、新しいくてワクワクドキドキ面白いです。更新頑張ってくださいね。 (2018年10月14日 8時) (レス) id: 77e594bc29 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：てぃと | 作成日時：2018年7月27日 11時
