検索窓
今日:7 hit、昨日:7 hit、合計:48,813 hit

終・五条先生と五条君【愛され】 ページ29

「そんなの簡単だろ?」


食い気味に話す『先生』に一同は首を傾げる。


「Aが俺の傍にいてくれれば良い」


『先生』が食い気味に話すと突然私の腕を掴み自分の方へと引き寄せる。


(な、何を言ってるんだこの人はー?!)


今の状況に全くついていけない。


『彼』の発言に学長は頭を抱え先生は口をぽかんと開けている。


「言っただろ? 『俺』は俺の経験・心情から生まれた……つまり、そこのろくでなしが抱えてる想い(きもち)を持ち合わせていてもおかしくないだろ?」


…………えっ?


さらりと爆弾を投下された気がした。


たしかに、敵の術の性質を鑑みれば『先生』の言うことは間違ってはいない。


間違っていない……。


しかし、問題はそこではない!


自惚れているかもしれない。それでも、確認しなければならない。


私は深呼吸を一つ置き、今思っていることを伝える。


「先生は私のことが好きなんですか?」


私の問いに『彼』は、「はぁ?」と言わんばかりに怪訝そうな顔をする。


「好きじゃなかったらお前に傍にいて欲しいとか言わねぇだろうが」


はっきりと『先生』は断言した。寧ろ、その事実を私が知らない事が不思議で堪らないという感じで見つめている。


「あー、そういうこと。だからそんな反応なんだな」


『彼』が納得するように呟いた途端、私の身体が勢いよく後ろに引っ張られる。


先生だ。


先生が私の腕を引っ張り自分の方に引き寄せたのだ。


彼の腕が私の肩と腰を痛くない程度に固定している。


「学長。こいつは僕に任せてくれません? あと、Aには絶対に近づけないで下さい」


顔は笑っているにも関わらずその声には『彼』に対する怒りが含まれている。


「なに彼氏面してんだよチキン野郎(おっさん)。歳を考えろっての」


「口の利き方がなってないね〜。敬語の使い方教えようか? 何なら、その口がきけないように祓ってあげようか?」


「生憎、相手を敬う(あおる)術を知っているんで結構」


二人の間に見えない火花が散っている。


私は学長に助けを求めるように視線を送るも首を横に振られてしまった。


(こ、これは…………とんでもないことになりそうだ)


先生と『先生』、そして私の波乱の日常の幕開けとなった。

後日談・確信犯【甘】→←五条先生と五条君【愛され】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
68人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:弓兵 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/archer0/  
作成日時:2020年10月14日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。