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73話 ページ15

中(傷…)

Aの首や二の腕、頰には細い糸のような切り傷が何本もついていて、其の肌を宝石のように真っ赤な血が伝う

持っていた手巾でそっと抑え縛ると
ありがと、と小さな声が聞こえた

中「…悪ィな、肌 傷付けて」

『こんなの傷の内にも入んないわよ』

目を閉じたままはぁ、と呆れ気味に溜息を吐く姿はまさに何時も通りのAで少しほっとする

其の時、男の香水のような匂いが中也の鼻を掠めた

中「……ん?」

『なに』

すん、と嗅ぐとAから匂っているようだった

中「手前から男の香水の匂いがする」

『何でだ…っああ、あの時か』

中「あの時?」

『お冷を飲まされて連れて行かれた時と腹を蹴飛ばす前に多分付いちゃったかな?うわー最悪、あの匂い大っ嫌い』

そういうとAは自分自身の服や腕を嗅ぎだした。

そういえばお冷を飲んだ後 肩を抱かれて部屋に連れ込まれていた。

…部屋。


……部屋!!

中「おい、何もされてねェよな!?」

『は?何が』

中「だから 身体触られたとか、気持ち悪ィ事だよ!」

『何もされてないし、される前にぶっ殺すわよ』

そうだった。この女はそういう女だった。ゴリラで貧乳なんだった…

『なんか失礼な事考えてない?』

中「はぁ…」

『心配した?』

中「別に お前ゴリラだし」

『おい』

何なのよと怒るAから目を背け、ふと 言葉を思い出した


"私が中也を守る"



中(女に守られる程弱くねぇっつの)

だが今回 足を引っ張ったのは事実だ

中(格好悪…)

首の後ろに手を回し 少し力を入れて押した




『…』



中「…A」

『何?』

中「手前は前に出るなよ
…ずっと、後ろに居ろ」






貴(…子供か)

中也が首の後ろに手を回すのは 後ろめたさを感じた時の癖

わかってんだから





…あんたの考えてる事くらい




『…うん』

74話→←作者より



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設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 中原中也   
作品ジャンル:アニメ
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みゃーすく - こんにちは!いつも楽しく読ませていただいてます!評価100票目いれましたよ!(ドヤァ)頑張ってください! (2018年12月22日 9時) (レス) id: 6bc0684f66 (このIDを非表示/違反報告)
灯火(プロフ) - 焼きそばパンさん» あ、よかったかえってきた.....(気にしなくて大丈夫ですよ!) (2017年6月11日 15時) (レス) id: a727658566 (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン(プロフ) - 灯火さん» はっ…危なく逝ってしまうところでした…危ない危ない…(返信遅くなってすみません汗) (2017年6月11日 13時) (レス) id: 07a3e57208 (このIDを非表示/違反報告)
灯火(プロフ) - 焼きそばパンさん» 待って待ってお墓いかないでまだはやいですよ((( (2017年5月16日 20時) (レス) id: e8716935ee (このIDを非表示/違反報告)
焼きそばパン(プロフ) - 灯火さん» おわああめっちゃ嬉しいです!!!ありがとうございます┏┛墓┗┓ (2017年5月16日 20時) (レス) id: 07a3e57208 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:焼きそばパン | 作成日時:2017年4月10日 19時

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