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その日の帰り。
会社のビルの入り口で智を待ってると、先にエレベーターから降りてきたのは潤さん。
昨日のこともあるし、会釈より張り切って頭を下げた。
「今帰り？」
「、あ、はい」
潤さんはそんな私の素振りを気に留めることもなく、人差し指でクイクイって合図した。
こっちに来いってこと？
間違ってないよね、って恐る恐る近寄ると。
「付き合え」
「え？」
「飯。奢るけど」
「あの、でも私、智を…」
「社長は了承済み」
「へ、……」
そっか、、そうなんだ。
智はやっぱり、私との時間が短くなってもいいんだ…
「8時には家まで送り届けろとは言われたけどね」
「え」
「社長も暇じゃねーし。今日も取引先と打ち合わせ。まだ社外から戻ってねぇの」
「……」
そうだったんだ、智が相手できないから、わざわざ潤さんに…
「…ありがとう」
「お礼言われることでもねーけど」
ぶっきらぼうだけど、この人も優しいのね。
わざわざ会社の社長の彼女と食事だなんて。
面倒くさくないのかな……
「、」
そうだ。彼女。
潤さんが言ってた本命の彼女……
昨日は私の味方だって言ってくれたけど、本命の彼女がいるとしたら、私はどうい理由で味方になってもらえたんだろう。
「……潤さん」
前にどんどん進んでいく潤さんに声をかけると、ぴたりを動きを止めて振り向いた。
「は？」
「え、そんな怖い顔しなくても…」
「Aこそなに、さん付けやめろって言わなかった？」
「あっ、」
そうだ、潤って呼べって言われてたんだった。
……いやーでもさすがに、潤？
「……潤君」
「まあ…いいか」
「…なんで私の味方をしてくれるって言ったの？」
「は？」
思いっきり面倒臭そうな顔。
「、だって、もっと応援する人いるでしょう？」
「誰だそれ」
「え、だから、……」
本命の彼女なんて言えるわけない。
なのに潤君は意味が分からないって顔してる。
なんなのその顔は！
「……とりあえず店入らねぇ」
「、」
「そこのバーでいい？」
「はい」
「……」
「……いいよ」
敬語にまたまた嫌な顔をされた。
ハッと短くため息をついて、行くぞって背を向けた。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
