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「、え……」
「ないよ。自信なんかあるわけないじゃん」
「……」
「でも言わなきゃ。後悔するよ？」
悲しそうに、雅紀君の目が揺れた気がした。
後悔……か。
自信があるんじゃなくて、自分が後悔したくないから言うんだ。
そっか、そうだよね。
大半の人が自信なんてないよね、きっと。
「……」
……でも私は、今言ってこの関係が壊れる方が後悔する。
今の辛さは自分の中で飲み込めばいいんだから。
そういう忍耐力はあるつもりよ。
あと3、4日だもの。
辛くても、耐えられる。
「……ありがとう」
「……」
「大丈夫だから」
「え、」
「私は大丈夫。あと数日だもん。智と一緒にいられる時間、大切にしなきゃね」
「……」
私がにっこり笑いかけると、雅紀君は"Aちゃんがそう言うなら"と引き下がってくれた。
「…でもこれだけは言わせて」
「なに？」
「もしAちゃんがリーダーにフられたら、俺に言ってね」
「、縁起でもない…」
「俺はね？リーダーはそんな奴じゃないと思ってるけど。でももし仮にリーダーがそんな奴だったら、俺がブン殴ってやる」
「え、うそでしょ、絶対言わないしっ」
「、じゃあ嘘！」
慌てて顔の前で両手をぶんぶんふる姿が、子供みたいに見えて。
言ってることは物騒なのに、可愛いとか。
「雅紀君てすっごくモテるよね」
「ええ、そんなことないよ(笑)」
「だってこんなに素直で素敵で、母性本能くすぐるタイプな上にイケメンじゃん」
「すんげぇほめてくれてる！」
「どこからどう見てもモテ要素しかないよ」
心が落ち着く。
さっきの智でかき乱された気持ちが、雅紀君との会話で癒された感じ。
さすが、素敵イケメン。
「…絶対うまくいって欲しい」
「え、」
「でもダメでも大丈夫」
「……」
「俺がいるからね」
「へ…」
「気が済むまで話聞いてあげる」
「……うん」
「ちゃんと慰めてあげるからね」
頭をぽんぽんして、じゃあ行こうかって席を立つ。
私がバッグにスマホをしまってる間に雅紀君は出口に向かってしまった。
慌てて追いつこうと足を踏み出したら、椅子の脚に自分の脚を引っかけて転けそうになって。
思いの外痛かった脚を庇いながら雅紀君に近付くと、行こっか、って笑顔で振り向いた。
「、お金、」
「いーよ、大事な話無理矢理聞いちゃったから」
「だめです、そんな、」
「いーの！次はAちゃんが払ってくればいいから」
「あ、はい」
「え。次もいいの？」
「もちろん」
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
