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見つめ合う真剣なその目に、吸い込まれそう。
「そんな悲しい顔するなら許さなくていい」
「、……」
「絶対許さないなら、俺行くのやめる」
「…へ？」
「今更だけど……Aがこんなに辛い思いしてるってして分かってなかった」
「、」
心臓の速度が急に速くなった。
どういうこと？私がこんなに辛い思いしてるって分からなかった？
やっぱり私の気持ちをきちんと理解してくれてなかったんだって少しへこんで。
でもさっきよりは寂しくない気がする。
きっと、分かってくれたから。
私の気持ちを分かろうとしてくれたから。
「……濡れてた」
「え…？」
「まくら」
「っ、」
「すげぇ泣いた？」
「……」
…そう。あれからしばらく眠れなくて、泣いてると悟られたくもなくて勝手に流れてくる涙を拭かずに放置してたから。
だってこんな夜中に元に戻ると思ってなかったし。
俯いて、ゆっくり首を縦に振る。
もうバレバレだ。
涙じゃなかったら何って話だし。
ぎゅっと目をつぶって手に力を入れると。
「っ、」
「……ごめん」
気づいたら目の前にいた智が、私の体をぎゅうっと包み込んでいた。
さっきまでこの人自身だった私。
でも、全然違う。
包み込まれるこの感覚とか、もう全然知らない人の体みたい。
ドキドキして、頭がぽおっとして、体がふわふわ浮いてるみたい。
「……ん……」
うん、って返事しようとして喉で声が詰まった。
恥ずかしいと思いながら、気付かないふりして彼の腰のあたりにきゅっとしがみついてみる。
「……やべぇ」
「、」
「…俺言ったじゃん、我慢できねぇって…」
少し不安そうな声が聞こえる。
すぐ側で聞こえるその声が、静かな部屋に響いてる。
……この状況はもしかして、"戻ったらすぐがいい"って私の願いを、神様が聞き入れてくれたの？
戻った時にバタバタするのが寂しい、もあってナミさんに対してモヤモヤしてた。
けど今このタイミングで戻って、全然バタバタしてなくて、むしろ本当に2人だけの空間で。
……不思議。モヤモヤしてた気持ちが、だいぶ晴れた気がする。
それに、"俺行くのやめる"……
気持ちだけでも寄り添って欲しかったのかもしれない。
"悪いけど行くよ"が寂しくてしょうがなかったのかもしれない。
ふうっと落ち着いた心で、智の背中をぎゅうっと抱きしめた。
*
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やっち(プロフ) - うさこさん、こんにちは。どの作品もとても良かったです。また作って欲しいです (2022年11月26日 7時) (
レス) @page47 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 完結お疲れ様でした！優しさの塊な智くんにメロメロになったりエロエロの智くんにキュンキュンしたり〜とっても楽しかったです。 (2019年6月24日 12時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - はるさん» はるさん、こんにちは！ほんと、私もさっちゃんと入れ替わりたい(笑)そしたらもれなくじっくり観察ますけど(≧∀≦)最後までおつき合いいただいて、ありがとうございました！ (2019年6月21日 13時) (レス) id: b1c7827c1a (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、コメントありがとうございます！毎回楽しみにしていただいてたなんて…嬉しいです☆他のお話でも機会があればよろしくです(^^) (2019年6月21日 13時) (レス) id: b1c7827c1a (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - うさこさん、おはようございます。とっても楽しかったです！さとちゃん格好良かったなぁ、私も入れ替わりたい←無理(^w^)結局二人が幸せで良かったです！ (2019年6月21日 9時) (レス) id: 4dabf2263b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年4月12日 20時
