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会社のビルから出て智の家の方に向かおうとすると、
「A」
「え、」
「デートでしょ？」
「へ？」
「言ったじゃん、平日は毎日デートって」
そうだった！忘れてた。
「今日はねぇ、夜の遊園地なんてどう？」
「、遊園地！？」
「やだ？」
「いやじゃないっ」
「じゃ決まり」
きれいにアイロンのかけられた薄いストライプ柄のダークグレーのスーツをびしっと着こなした智と。
特におしゃれでもない普通のグレーのパンツとグレーのジャケットに、何の変哲もない白いブラウスを着た私。
ザ、つまんない働く女って感じ。
こんなことならもう少しマシな服を着て来ればよかった……
遊園地につくと、月曜日の夜なだけあって人が少ない。
「あ」
「、なに」
「お揃いみたいじゃねぇ？」
「、」
ほらって自分のスーツのジャケットの裾をピンと伸ばした。
暗くなってきたから、色が似て見えるのかな。
そんなことを嬉しそうに言う智が愛おしくてたまらなくて。
なんなの、こんな仕草ひとつで可愛いとか！
「…もっとおしゃれな服着てくればよかったな」
「へ？なんで」
「だって、釣り合ってない……」
言ってて申し訳なくなってきた。
色気も素っ気もないこんな服。
「……」
「俺は好きだけどなぁ」
「え、」
「似合ってんもん」
「、」
……智の言葉はいつも柔らかくて、その笑顔に心が軽くなる。
本当に不思議な人。
一週間ってこともふと忘れてる瞬間もある。
彼女の問題はちょっと……気にはなるけど…
それからメリーゴーランドに乗って、お化け屋敷に入って、ジェットコースターにも乗った。
お化け屋敷っていつぶりだっただろう。
苦手だったから子供の頃にもあまり入った記憶がなかったけど。
案の定私はへっぴり腰になって智のジャケットの裾を握ったまま離さなかった……離せなかった。
一回ふざけて足早にゴールに向かおうとしたから、"だめ！"って両手でジャケットを握ってしまった。
後ろにツンッて引っ張られた体がふらついたと思って体を堅くしたけど、智はすぐに体勢を立て直して振り向いた。
全然よろけてなくて、振り返ったときも優しく笑ってて。
…ドキッとしないわけないじゃない。
大好き大好き…って頭の中でぐるぐるして、この手を離したくないとさえ思ったよ。
智とずっと一緒にいたい。
その気持ちがどんどん大きくなる恐怖を、身にしみて感じていた。
*
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うさこ(プロフ) - みーこさん» みーこさん、こんばんは！楽しんでいただけてますかね(*^^*)続き頑張ります♪ (2019年8月21日 23時) (
レス) id: b1c7827c1a (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - ラブラブ過ぎ〜（笑）お似合い過ぎ〜（笑） (2019年8月19日 20時) (レス) id: 84fdbed2f6 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ようちんさん» ようちんさん、はじめまして！楽しんでいただけてるようでうれしいです！無邪気な智君、大好物です(笑)続きもがんばります(*^_^*) (2019年7月17日 20時) (レス) id: b1c7827c1a (このIDを非表示/違反報告)
ようちん(プロフ) - うさこさん。はじめまして！お話しすごいおもしろいです！仮の恋人ですけどヤバい！こんな智君なら可愛くて夢中になってしまいますよね！この先の展開が楽しみです！頑張ってくださいね(*^^*) (2019年7月15日 17時) (レス) id: 1b12d1d40f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年3月16日 10時
