甘い囁きは、教室で 2【N/O】10/28 (ページ6)

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46嫉妬…ではないページ6

面白くなさそうに返事するのが可愛いとか、私何様のつもりかしら。
智くん可愛い。
こんな可愛い子に慕ってもらえてるって、やっぱり嬉しい。

「……すげぇ男だよ」
「え、」
「男から見てもかっこいい。芯が通ってるし、決めたらやり通すし」
「そうなんだ？」

あら、べた褒め。
ていうか、いい所しかないじゃない！

「見る目あるね、ナミちゃん」
「、…うん」

……なんだ、そうなんだ。
1年男子なんてって思ってたけど、そっか……
ナミちゃんの場合見た目も大いにあるだろうけど、そういう子なんだ。
へぇ、なんでだろ、友達を褒められて嬉しい。

……はずなんだけど……

…なんでかな、なにかがちょっとひっかかる。
なんだろう。
胸の中が、もやっとする…

「……」
「どしたの？」
「、え」
「…もしかして、ちょっとは嫉妬してくれた？」
「え？」
「俺が"ナミちゃん"って呼んで」
「えっ！」

え？ナミちゃん！？
そっか、、さっき違和感感じたのって、智くんがナミちゃんのこと"ナミちゃん"って呼んだから…

そっか、そうかも。
だから引っかかったんだ。
……でも、嫉妬？
いやいや、そんなわけない。
嫉妬ってそんな。

「……」

でもちょっと、そんな期待を含んだ目で見つめられたら。
…ちょっとはドキッとするよ。
智くん、本当に私のこと好きなのかなって。
私の勘違いじゃなくて、仲のいい先輩、よりは好き寄りなのかもって。
駐輪場で自転車を停めて校門に向かうと、当番の先生が立っていた。
……あ、今日は二宮先生と櫻井先生。

「おはようございます」
「おはよう」
「ふぁ……はよ。」

私たちが前を通ると、大々的なあくび。

「……」
「二宮先生、この前はどうも」
「は？俺なんかしたっけ？」
「Aちゃん連れてきてくれたじゃないっすか」
「……あぁ、茶道部のこと？」
「、」

突然！！
無表情の二宮先生と1秒くらい目が合って、ふっと笑われた。

「ああ、そっか」
「、」
「はいはい」

満足げに笑って目をそらす。

……絶対勘違いしてる！
でも既に、他の生徒に視線が行ってた二宮先生に話しかけることは出来なくて、足取り重くその場を去った。

*