260話したいことがある ページ20
お昼から戻って目の前に座る和をちらっと確認。
あれ以来、和は二股がどうとか、そんな話は一度もしてこなかった。
私もあまり信じていなくて、ただの勘違いだろう、くらいにしか受け止めていなかった。
A「…」
思いの外じいっと見つめてしまっていたからか、和が顔を上げる。
和「なに」
A「、え、なにも」
和「そんな見つめられると勘違いしちゃうよ」
A「、」
ふと微笑むその表情に、すっと目線を落とす。
ちょっと、いや、かなり、
久し振りにドキッとした…
別れたと告げてから、和は好きとかそういう類の言葉は言わなくなった。
櫻井さんが二股男だとか言われた後に別れたって話をしたから、もしかしてそれが原因で別れたと思ってるのかな。
そう思ってもみたけど、それからはふたりとも私に櫻井さんの話はしてこなかったし。
だから和がどんな気持ちでいるかなんて、実際分からない。
A「今日、ちょっと話したいことあるんだけど」
和「え、俺と？」
A「うん。夜、空いてる？」
和「空いてるけど」
A「じゃあ、…この前の定食屋さん？」
和「えぇ、デートじゃないの(笑)」
A「デート！？」
和「Aちゃんフリーでしょ？まさかAちゃんから誘ってきてくれるなんて。嬉しいな」
ニコッてアラサーとは思えないかわいい笑顔を向けてくるこの男。
私より絶対的にかわいい。
和「デートならちゃんとしたとこ選ぶ(笑)」
A「え、デートってわけじゃ、」
和「どこにしよっかなー」
A「…」
絶対聞こえてるくせに、なんなのその企んだような目は！
“考えとくね”ってすっと仕事に戻る。
A「…」
翔「松田」
A「、へっ、」
突然名前を呼ばれたから驚いて声のする方に振り向くと、隣に櫻井さんが立っていた。
A「…はい」
翔「この資料、20部コピーしといて。あと昨日渡した資料のグラフ作成、終わったか」
A「はい、すぐいりますか」
翔「頼む」
すぐに印刷して、コピー機から資料を取ってくる。
翔「サンキュ」
A「いえ」
手が触れそうで触れない…とかそんなどきどきもあるわけがなく。
資料に目を通してちらっとこっちをみた。
翔「…」
A「、」
…目が合った…
…たったそれだけの事が、今の私にとってはとてつもなく大きな出来事なんだ。
*
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ebi信号(プロフ) - いやいやいや。ちょっと待って…早く寝なきゃダメなのに、止まらないー (2019年12月16日 1時) (
レス) id: 99a6a11134 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - みかぽさん» みかぽさん、こんばんは！翔君の気持ちもJ伝いながら分かり、ようやくこの緊張感から抜け出せそうです(*^_^*)引き続き頑張ります♪ (2018年2月17日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
みかぽ(プロフ) - こんにちは！ 謎だった翔くんの頭の中が垣間見えて心底ホッとしました！！潤くん、ナイス！ 続き楽しみにしてます！ (2018年2月12日 13時) (レス) id: 952df20f4c (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - keiさん» keiさん、こんばんは！そうだったんです、翔君(笑)そしてJの良さが引き立つ！ふたりの気持ちはどうなっていくのか、そして智君は…。引き続き頑張ります(｀･ω･´) (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - やこさん» やこさん、こんばんは！お互いの気持ちを伝え合うまで後少し！頑張ります☆ (2018年2月11日 22時) (レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2017年12月20日 23時
