133愛おしい ページ13
翔「…ほら」
A「、え」
翔「そうだと思った」
、え、なに、なにが…
翔「だから帰れと言ったんだ。俺の勘違い。早とちり。…ダセ(笑)」
自嘲気味にその横顔がため息を吐く。
A「え、なにが…」
翔「好きじゃないならはっきり言え。金輪際今日みたいなことはしないし、明日から変わらずただの上司と部下だ」
A「は…？」
翔「返答に困るのはそう言うことだろ」
真っ直ぐに、彼の鋭い視線が私を貫く。
違うのに、声がでない。
翔「…悪かったな。…ただひとつ言っておく。ただの優しさなら病人でも放ってけ。あんな薬の飲ませ方すんな」
A「、」
翔「お前がどういうつもりかなんてこっちはわかんねぇよ。勘違いすんだろ。俺じゃなかったら襲われてんぞ、お前」
A「…」
寂しそうで弱々しいその声が、嬉しいのはなんでだろう。
勘違いされて追い出されようとしてるのに、この人の弱さが垣間見えて、
…どうしよう、とてつもなく可愛い…
A「…」
でもやっぱりその背中にどんな言葉をかけたらいいかわからなくて、そっと近づく。
一歩一歩近づく度に、愛おしさが増す。
A「…」
翔「…」
いつもなら絶対振り向くはずなのに、余裕がないの？
全然気づきもしない。
A「…」
翔「、」
…そっと、服の裾を摘まんでみる。
櫻井さんがピクッと動いたのがわかって、心臓が動きを早くする。
A「、…そんな、こと、しない、」
翔「…」
A「好きでもない人に、…あんな薬の飲ませ方、…しない…」
翔「…」
A「それに、わざわざお鍋買ってきて、お粥なんてっ、…どうでもいいひとなら、レトルト買うし…」
言葉に詰まりながらなんとかそれだけ口に出す。
伝わったのかな…
櫻井さん、分かってくれたのかな…
何の反応もないのが怖くて、服の裾をぎゅっと握ってみる。
その瞬間、カタッて物音がして顔を上げると、服を摘まんでた方の手首を櫻井さんの右手がつかんでた。
翔「…それで質問に答えたつもりか？」
A「え、」
不機嫌な視線が私を見下ろす。
翔「悪いがお前と同様、俺には察する力が足りないらしい」
A「、」
呆気にとられてぽかんと櫻井さんを見上げる。
翔「言えよ」
A「…」
翔「…」
不機嫌そう…なはずなのに、どこか優しいその表情にドキドキする…
*
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やこ(プロフ) - えー妊婦さんなんですねぇ(≧∇≦) 朝晩はまだ冷えるので出産まで、無理しない程度に更新お願いします(^-^) (2017年3月28日 21時) (
レス) id: c0aee246e7 (このIDを非表示/違反報告)
niji(プロフ) - おめでとうございます！まだまだ寒い日が続くので、体調気をつけて下さい！お話の更新ありがとうございます！背中押してあげたくなりますね！応援したくなります(^^) (2017年1月19日 17時) (レス) id: ad6af395dc (このIDを非表示/違反報告)
あらしらぶ(プロフ) - おめでとうございます！安定期とはいえ無理だけは絶対にしないで下さいねっ!！次の更新もゆっくり待ってます^_^ (2017年1月19日 9時) (レス) id: 94405f8338 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - おめでとうございます。無理なさらないでくださいね。お話ゆっくりまっています。 (2017年1月18日 22時) (レス) id: 48b4f75b7e (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - ご懐妊おめでとうございます！更新ありがとうございます(^^)v無理しないでくださいね。待ってますから(^_^ゞ (2017年1月18日 22時) (レス) id: 6133f4f2c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2016年12月3日 1時
