94* ページ44
智「じゃ、ね」
A「…はい」
学校の駐輪場にたどり着き、漸く気づく現実。
集会の“ありがとう”が終わってしまえば、もう話すことはなくなってしまう…
智「…あ、そーいえば、翔ちゃん言ってたよ」
A「、へ？」
智「あいさつ当番、あるんでしょ？」
A「、はいっ、」
智「俺にもしてね、あいさつ」
センパイが。大野センパイが。
その優しい笑顔で、あたしに笑いかけてくれてる…
しかも“俺にもあいさつして”って…
するに決まってるっ、てゆーかそんなのあたしの台詞なのに、どうしてこんな嬉しいこと言ってくれるんだろう…
A「、大野センパイこそ、ちゃんとあいさつ返してくださいね、」
智「んふふ、してくれたらね」
くしゃって。センパイが笑った…
胸の奥の方がぎゅっと締め付けられる。
こんな優しい笑顔、冷静でいられるはずがない。
だって大好きで。大好きで大好きで。
もう苦しいのか嬉しいのかわかんないくらい大好きなんだもん。
智「じゃ、またね」
A「…はい、また」
“またね”
この言葉で、こんなにも心が暖かくなるなんて知らなかった。
あたしの知らない感情が、どんどん大野センパイに引き出されてく。
この先どうなっちゃうんだろう、って。そんなむずがゆい想いがあたしの胸を焦がすんだ。
ぎゅっと目を瞑ってその想いを噛み締める。
目を開けたとき、やっぱり大野センパイが居てほしい、なんて乙女な気持ちが顔を出す。
もういないの当たり前なんだけど…
すこしニヤケながら目を開けると、思いもよらぬものが目に入ってきた。
A「、っ！」
潤「…ふーん」
A「えっ、なっ、まつっ、」
潤「おーの…ね」
A「はい！？」
目の前に立っていたのは松本君で、しきりに“ふーん”って連発してる。
意味ありげなその笑みは、もしかして…
潤「おーのさとし？」
A「、えっ！！？？」
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 381人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うさこ(プロフ) - 卯奈さん» 何度読み返してても気づかないものですね(^^ゞご指摘ありがとうございました！ (2017年11月23日 19時) (
レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - 91* の4行目、『ドンドン』が『ドントン』になっちゃってます！ (2017年11月23日 11時) (レス) id: 6ffb874e93 (このIDを非表示/違反報告)
しっぴん(プロフ) - 主人公ちゃん、愛されすぎ!！ ついつい応援したくなります! (2016年3月23日 12時) (レス) id: 5564e6f06e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - こつぶさん» こつぶさん、コメントありがとうございます！甘酸っぱいどきどきを感じてもらえたら嬉しいです♪これからもよろしくです(*^o^*) (2015年11月14日 14時) (レス) id: a6bc99da2c (このIDを非表示/違反報告)
こつぶ(プロフ) - 青春ってかんじでかわいいです！応援してます！ (2015年11月14日 10時) (レス) id: 9b7f87ea8c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うさこ
| 作成日時：2015年11月12日 23時
