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『A…ちゃん…』
心の中で唱えて、やっぱり自分はヘタレだと思う。
だって、隣で友達になりたいから紹介してって言えるサエにすら、ずりぃなー、いいなーって。
羨望のまなざしで見てしまう。
けど、今俺はそんなこと考えてる場合じゃねーんだ。
こんな滅多にないチャンス、逃してる場合じゃない。
本人目の前にして友達になってくれなんて絶対ぇ言えねんだから、今この話題に乗っかってあわよくば一緒に俺のこと知ってもらう、
それしかないっ、
翔「…、いや、俺もその子、かわいいなって思ってて」
サ「、え！？」
ユ「、櫻井が？」
サ「櫻井分かってんじゃーん！趣味同じ！」
ユ「…意外…」
翔「は(笑)、なんでだよ」
ユ「いや、本当の性格知らない下級生の子たちで櫻井のことよく思ってる人結構いるじゃん、私には分かんないけど」
翔「いやみか(笑)」
サ「確かにねー、なんで軽くモテてんの？櫻井」
ユ「だよね。真面目なフリしてちょっとアレ…て言うね」
サ「分かるー(笑)！」
翔「…」
…勝手に言ってろ。
けど、とりあえず入ることに成功した会話で“俺も紹介してほしい”とは言えなかった。
だってなんか、俺の評価低くね？
山田、俺に紹介したくないみたいな空気だしてるし…
翔「……はぁ、」
その場を離れてため息をつくことしかできなかった。
それからしばらくして新しい担任が現れ、促されるように始業式に向かうため廊下に出た。
サ「会えないかなー、Aちゃんっ」
翔「、そう簡単に…」
サ「いやっ、会えるはず！だって友達になるんだもんっ」
すげぇ意味分かんねえ事言ってるけど、それより俺も少しはこんな風に思い込むことができたら、人生変わるんじゃないかって羨ましくなった。
そして体育館へ向かうためにわらわらと階段を降りる。
もしかしてAちゃん、いねーかなって。
その瞬間、
ユ「Aちゃーん」
A「あ！ユリ先輩！！」
耳に飛び込んできたのは紛れもなくあの子の声。
“Aちゃんだ…”
そう思って一瞬顔がニヤケると、隣にいたはずのサエが一瞬でAちゃんの目の前に移動していた。
*
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うさこ(プロフ) - 卯奈さん» 何度読み返してても気づかないものですね(^^ゞご指摘ありがとうございました！ (2017年11月23日 19時) (
レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - 91* の4行目、『ドンドン』が『ドントン』になっちゃってます！ (2017年11月23日 11時) (レス) id: 6ffb874e93 (このIDを非表示/違反報告)
しっぴん(プロフ) - 主人公ちゃん、愛されすぎ!！ ついつい応援したくなります! (2016年3月23日 12時) (レス) id: 5564e6f06e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - こつぶさん» こつぶさん、コメントありがとうございます！甘酸っぱいどきどきを感じてもらえたら嬉しいです♪これからもよろしくです(*^o^*) (2015年11月14日 14時) (レス) id: a6bc99da2c (このIDを非表示/違反報告)
こつぶ(プロフ) - 青春ってかんじでかわいいです！応援してます！ (2015年11月14日 10時) (レス) id: 9b7f87ea8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年11月12日 23時
