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サエちゃんたちと別れて、大野センパイとバスを待つ。
時刻表を見たら次のバスは15分後。
今さっきバスは出発したらしい。
A「……」
智「……」
さっきと変わらず、静かなバス乗り場。
周りには違う方面へ行く人がたくさんいるけど、あたしたちと同じ方面へ行く人はまだ誰もいない。
何かしゃべらなきゃ…っ、
A「、…」
智「……」
そう思ってみても当たり前のように話題なんかなくて、時間だけがどんどん過ぎていく。
大野センパイもなにも喋らない。
さっき話しかけてくれたのに、あたしが愛想悪いから…
ちらっと大野センパイを確認すると、ポケットに手を突っ込んで後ろの柵にもたれかかってる。
…かっこいい…
胸のドキドキだけは勝手に速度を増していく。
落ち着こうと深呼吸してみてもまだ全然苦しくて、何度も肩で息をする。
智「…だいじょぶ？」
突然、さっきと同じトーンで“だいじょぶ？”が降ってくる。
A「、…」
智「、…ごめんね、」
大野センパイはまた謝った。
理由は分からないけど、視線を上げるとやっぱり申し訳無さそう…
……
………、
…だめだよね、やっぱり、
これでこのままあたしが何も言わなかったら、大野センパイの“ごめんね”を受け入れたことになっちゃうよね？
A「…悪く、ないです…、」
智「え？」
A「、大野センパイ、なにも、悪くない…です…」
勇気を振り絞って、それだけ言った。
苦しくて苦しくてたまらなくて、今それを口にしただけで酸欠になりそうなほどド緊張してるけど、とにかく言えた…
智「…そ？」
A「…はい、」
智「よかった(笑)」
大野センパイが笑ったのが分かった。
なぜか分からないけど、あたしの言葉で笑ってくれた…死ぬほどうれしい…、
智「…、体調は？」
A「、え…？」
智「さっきから苦しそう」
A「、っ！」
ポケットに手を突っ込んだまま顔だけのぞき込ませると、一瞬目があってすぐにそらす。
智「、ごめんっ、」
A「、いえっ、」
恥ずかしすぎて目をぎゅっとつぶると、申し訳無さそうに大野センパイが思い掛けないことを口にした。
智「…嫌い？」
A「、え？」
智「…俺、嫌い？」
、えっ、？な、にっ！？
なんでそうなるの！？
A「そっ！、…んなわけ、ない、です、…」
*
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うさこ(プロフ) - 卯奈さん» 何度読み返してても気づかないものですね(^^ゞご指摘ありがとうございました！ (2017年11月23日 19時) (
レス) id: 1f73178a9e (このIDを非表示/違反報告)
卯奈(プロフ) - 91* の4行目、『ドンドン』が『ドントン』になっちゃってます！ (2017年11月23日 11時) (レス) id: 6ffb874e93 (このIDを非表示/違反報告)
しっぴん(プロフ) - 主人公ちゃん、愛されすぎ!！ ついつい応援したくなります! (2016年3月23日 12時) (レス) id: 5564e6f06e (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - こつぶさん» こつぶさん、コメントありがとうございます！甘酸っぱいどきどきを感じてもらえたら嬉しいです♪これからもよろしくです(*^o^*) (2015年11月14日 14時) (レス) id: a6bc99da2c (このIDを非表示/違反報告)
こつぶ(プロフ) - 青春ってかんじでかわいいです！応援してます！ (2015年11月14日 10時) (レス) id: 9b7f87ea8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2015年11月12日 23時
