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3人で額を寄せ合うと誰からともなく声を出して笑い始めた。


泣いても笑ってもこれが最後なら自分達が愛したかつての主の主命通り最後までお互い笑顔で


誰も口に出すことはしないが、3人の心の中では確かな約束としてそこにあった。

ひとしきり笑うと額を離し微笑み合う。


朱雀は綺麗な笑顔で

加州はニコリと安心させるように

五虎退はふわりと包み込むように


いつも通りの笑顔を浮かべた3人は揃って庭を眺める。

すると突然朱雀が立ち上がりかつてのようにくったいない笑顔を2人に向けた。

その笑顔に2人は驚き目をしばたかせるとあの笑顔のが嘘のように綺麗な笑顔に戻っていた。


「で、えっと、何?

急に立ち上がったりして。」


なんとか気を取り直した加州が訊ねると朱雀は待ってましたと言わんばかりに大きく頷き口を開く。


「今日が最後であるわけだ。

故に2人に手伝ってもらいたいことがあってな。」


加州と五虎退は顔を見合わせ首をかしげる。


「手伝って欲しいことって?」


聞き返した加州に朱雀は楽しそうに告げた


「なに難しいことではないさ。

ほら、腹が減っては戦はできぬであろう?」





_________________

一方萩原を連れて公安の仕事に来ていた降谷は何度ため息を飲み込んだか分からないほど頭を抱えていた。

それというのも連れてきた萩原に問題があるのだが……


本来公安という場は警察官である彼でも入ったことがない場所だ。

キョロキョロと物珍しそうに中を見るのはまあわかる。

分かるのだが……


「まさか降谷と諸伏が公安だとはねぇ。

まあ、連絡は取れないし薄々そうじゃないかとは思ってたけど本当にそうだったとは……」


「……」


「へぇ、難しい仕事してるんだ。

やっぱ凄いな、降谷。」


「…………」


「うおっ、そんな怖い顔すんなよ!

ほら降谷

笑顔笑顔。」


「……………………」


そう、答えられないのを分かっていてわざと話しかけてきているのだ。

今の彼は霊体化しており姿と声は降谷にしか認識できていない。

それをいいことに機密書類を見て回るわ話しかけてくるわで友とは言えどもはっきり邪魔だ。

死んだ人間に機密もくそも関係ないが気になるものは気になるのだ。

朱雀が来たときはこんなことはしないためどことなく不愉快を感じていた。

降谷が振り返ることすらしないのをわかっている萩原はその背中を見つめて呟いた。


「なあ降谷、生きてるっていいな」

3→←約束



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吹雪(プロフ) - コメント感謝しますm(__)m返信、更新ともに遅れて申し訳ないです。これからもよろしくお願いします! (2018年10月15日 10時) (レス) id: 4e2a82a17c (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです!更新楽しみにしています(^O^) (2018年10月8日 15時) (レス) id: 43f343ee39 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪 燐 | 作成日時:2018年10月2日 20時

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