3.ありあけのつきと ページ37
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A「瑞沢高校のオーダー表です。」
太一「よろしくお願いします。」
太一と二人で願をかけながら
オーダー表を提出する。
原田「まつげくん、Aちゃん。」
A・太一「「 原田先生! 」」
A「あれ、今日大会じゃ…。」
ハハッ…と困った笑みを浮かべる
原田先生の表情から、
白波会の選手たちの敗退を悟った。
原田「聞いたよ、決勝まで勝ち上がったって。
よかったよかった。
Aちゃん準決勝で完封って凄いねえ。
どう?特訓の成果は出てる?」
A「はい、おかげさまで。
集中の安定はまだまだ課題ですけど。」
原田「そうか。
千早ちゃんも絶好調なんだな。」
よしよし、と満悦し上気する原田先生。
太一「…………先生、俺……
千早でもプレッシャー感じること
あるって知らなくて………。」
原田「え?千早ちゃんが?!珍しい。」
A「私も…。
気負った千早初めて見ました。」
《 千早、おまえも絶対に負けるなよ。 》
太一がかけたあの言葉。
私も当然のように受け止めたけど…。
太一「千早のいつもの強気さに
かける言葉まちがってー……
あんなにボロボロになるなんて。」
A「べつに太一のせいじゃ…。」
額に手を当て俯く太一の姿に
少しの焦りを覚えて言葉を紡いだけど、
太一「いや、
千早のことさえわかってないんだって…
わかんないとダメなんだ。
俺、部長だから。」
英姿颯爽としたその口調と表情は
柱とするにはとても信頼のおけるもので、
彼の懐の深さに改めて気付かされた。
《 青春全部懸けたって新より強くはなれない 》
以前はそんな言葉を放つほど
心許なく脆いところがあったのに。
この3ヶ月…
いや今日のたった数時間の試合の中でか、
こんなにも大きく人を成長させるなんて
やっぱりチームは凄い。
私も成長できてるだろうか。
太一「じゃ、行ってきます。」
太一が踵を返すと
私も原田先生に一礼して着いていく。
原田先生の暖かい目が
また私達の中身を強くしてくれたようだった。
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そら(プロフ) - 柚良さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!中々更新できてない現状ですが精一杯頑張ります♪今後ともよろしくお願いします。 (2018年10月13日 19時) (レス) id: 6024975a6b (このIDを非表示/違反報告)
柚良 - そら様☆胸キュンですべてそっちのけで読み進めています!ありがとうございます!新、大好き〜これからも頑張ってください!楽しみに読み進めます! (2018年10月12日 20時) (レス) id: 0327a48dc5 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 青龍 葵さん» コメント見落としてしまいました、すみません(・・;)これから先、まだまだお話続きますのでぜひお付き合いください(∩´∀`)∩ (2018年5月17日 19時) (レス) id: f89ab7fbfc (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - そらさん» いえいえ、こちらこそ!態々、変更して頂きありがとう御座います。いよいよ決勝戦、映画で既に結果を知っていますが小説にしか出せない夢主の心境や新との恋の進展など更新を楽しみにしてますwこれからも頑張って下さい(∩´∀`)∩ (2018年5月15日 3時) (レス) id: 8ae73065e1 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 青龍 葵さん» ご指摘頂いた部分、見直して変更してみました。いつもご意見ありがとうございます、今後もよろしくお願いします(∩´∀`)∩ (2018年5月14日 10時) (レス) id: f89ab7fbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら | 作者ホームページ:https://plus.fm-p.jp/u/aratasosa
作成日時:2018年4月17日 12時