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#45 ページ47

────夏休みに突入した頃、重大な問題が私を襲った。それは、



「今度の日曜日、巻とカラオケ行くんだけどAちゃんも行かない?」



私の数少ない友達、深雪ちゃんからのお誘いだ。しかし私が抱える揺るがしようのない大問題は、私にテーブルに肘をつき頭を抱えさせた。



「……イカつい私服しかない」

「麺伸びるぞ」

「餃子最後の1個だけど要る?」

「要る……」



あ、と口を開けると隣に座る剛の箸がラスト餃子を運んでくる。それを見ていた伍代はなんだか渋い顔をしていた気がする。



「で、何だって?」

「深雪ちゃんから休日遊ぼうって誘われたんだけど、よく考えたら私イカつい柄とかリアルな動物とかが描かれた服しか持ってなかった……こんなの絶対引かれる……」



既に隣の剛と斜め向かいの伍代は完食して箸を置いている。



「だったらよ、A」

「なに?」

「伍代に頼めばいいじゃねえか」

「……は?」



突然名前を出された張本人が訝しげに眉を顰める。同じく状況が分かっていない私も剛の顔を見た。



「待てよ、俺は女物はわかんねえぞ」

「伍代ならだぁいじょうぶだって!俺のシャバい格好ってほとんど伍代チョイスなんだけどよ、これがまた評判良いんだよ」

「評判良いって誰から」

「それは……その、みんなだよ」

「ふーん……まあ、確かに伍代ってシュッとしてるもんねえ」

「……難破と全く同じこと言ってんな」



仲良しか、と呆れたように突っ込む伍代に「これでも幼なじみなんで」と隣の席の男と拳を突き合わせる。

そういえば前に公園でシャバ剛と遭遇したときも、意外なのによく似合っていたっけ。あれも伍代が選んだものだろうか。



「……伍代!いや伍代サン!!」



ガタリとその場で立ち上がる。勢いに負けてひっくり返りそうになった椅子を剛が慌ててキャッチした。



「是非この私めに!シャバくてイカした服を見繕っちゃあくれませんか!!この通りっす!!!」



テーブルにつきそうなくらい頭を下げる。伍代から若干引いた雰囲気を感じ取ったが、人に物を頼むのだからこれくらいは当然だ。



「わかったよ、わかったからさっさと顔上げろ」

「ありがとうございます!!恩に着ます!!」



横でこのやり取りを見ていた剛はとても楽しそうににこにこしている。「伍代に任せればなーんも心配要らねえぞA!」「マジすかァ!」と茶番を続ける私たちを、伍代はまるで他人のような顔をして見ていた。

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間宮祥太郎好き - 難破剛かっこいい惚れました。しかも今も胸キュンです。ずっと難破剛会いたい、会いたくてしかたないです。大好きです。 (2022年6月16日 22時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ - ナンバMG5の難波くんのお話なかったので見てみたら話が面白すぎて引き込まれちゃいました…!🫠間宮祥太朗さんファンなのでありがたいです😭!! (2022年6月16日 21時) (レス) @page38 id: 9f8ceec694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木ノ嶋 | 作成日時:2022年5月24日 12時

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