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#30 ページ32

────Side.伍代



「なんか、意外だったな」

「何が?」

「……あいつ、風呂上がりだと印象変わんのな」

「あー、俺も最初全然わかんなかったしなー」

「最初?」

「ん?ああ、白百合入ってすぐだよ。あいつが白百合だって知らなかったからな」

「……待て、話が見えねえ」

「あれ?俺お前にAの話、したことなかったっけ」

「あんとき名前を紹介されただけだ、お互い」

「あー……そうだっけか、悪ぃ」



難破は肩を竦めて笑うと、ベッドに改めて座り直し思い出すように視線を斜め上へと向ける。



「あいつは俺の幼なじみでよ、ガキん頃からのツレなんだ。中学まで一緒だったんだけどよ、まさか高校まで一緒とは知らなかったんだよ」

「幼なじみなのに、白百合に通うことは言ってなかったのか」

「ほら、俺周りみんなヤンキーだったから、中学んときの先生以外に白百合行きてえなんて言えなかったんだよ」

「……? あいつはヤンキーじゃねえんだから話しても問題なかったんじゃねえの」

「あ?あいつは元ヤンだぞ」

「……は?」



難破はベッド付近をごそごそと漁り出す。「お、あったあった」と何かを手に取り、腕を伸ばしてそれを俺に突きつけた。受け取ってそれに目を落とすと、ベッドの上から難破が覗き込んでくる。



「ほら、これ、真ん中にいるのが俺だろ、その横にいる金髪の女。これがAだよ」

「……これが?」

「おう。これがあの眼鏡になってたら気づかねえのも無理ねえだろ?」



それはイカつい集団が写っている写真だった。中心で威風堂々と映っている金髪の男女。どこからどう見てもヤンキーの集団であり、真ん中のこの2人が中心人物のようだった。



「……別人だな」

「だろ?だから言えなかったんだよ、Aにも。まあ蓋開けてみりゃ、あいつも親に言われて普通になるために白百合通ってたみてーだけどな」

「さっきもマメに電話してたな……そんなに心配性なのに、中学までヤンキーだったなんてよく許されてたな」

「その反動が今に来てんだろうな、毎日帰ったら全身傷がねえか確認されるらしい。喧嘩なんてした日にはどうなるのか怖ぇな」



難破は冗談めかして言っていたが、その表情は真剣そのものだった。まさかとは思うが、自分の二重生活だけじゃなく、あいつのことまで守ろうとしてんのか、こいつは。



「……お前、それは無理があるぜ」



難破剛は優しすぎる。それはまだ付き合いの浅い俺でも感じ取れるほどだった。

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間宮祥太郎好き - 難破剛かっこいい惚れました。しかも今も胸キュンです。ずっと難破剛会いたい、会いたくてしかたないです。大好きです。 (2022年6月16日 22時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ - ナンバMG5の難波くんのお話なかったので見てみたら話が面白すぎて引き込まれちゃいました…!🫠間宮祥太朗さんファンなのでありがたいです😭!! (2022年6月16日 21時) (レス) @page38 id: 9f8ceec694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木ノ嶋 | 作成日時:2022年5月24日 12時

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