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#13 ページ15





横に並ぶも剛は力なく下を向いて歩いていて、一言も発さない。こんなにしおらしい姿は珍しい。今日学校で会った時は……まだ普通の様子だったと思うけれど。



「……剛、なんかあった?」



ぴく、と肩が震える。

ゆっくりと顔を上げる剛がようやく私の顔を見たとき、なんて情けない顔だろうと驚いてしまった。



「……、…」



その口は何かを言おうとして開き、何も言えず閉じてしまう。

何かあったのは本当なんだろう、きっと。何も無ければ剛がこんな顔をするはずがないのだ。足を止めた私に釣られて剛も足を止める。私は剛の口元のガーゼにそっと触れた。



「……二重生活のこと知ってんのは私だけでしょ。話し相手くらいにはなるよ」



何かあったのなら、困っているのなら、教えて欲しい。

だって私は幼なじみで、ずっと近くで見てきて、剛が誰よりも強くて、誰よりも優しいことを知っている。

人一倍まじめで影で努力できる人間で、その努力を誰かに褒めてもらおうとか見せてやろうとか、そんなこともしないってことも知ってる。

特服のことだって、もし関係があるなら教えて欲しいし力になりたいのだ。だって私は剛のツレなんだから。



「……ありがとな。でも、お前巻き込むわけにはいかねえよ」



ガーゼに触れていた手を上から覆われ、そっと外される。それには柔らかな拒絶を感じてしまって、胸が痛んだ。



「……巻き込めよばーか。何年ツレやってると思ってんの。剛に心配されるほどヤワじゃねーーーーよ」



思いのほか拗ねたような声が出てしまった。

巻き込みたくないという剛の気持ちは私が1番わかっている。何に対して巻き込む、と言っているのか私には分からないが、彼にそう言わせてしまっている自分が悔しい。



「……A、ありがとな」



剛が小さく微笑む。……それでも剛が抱えてるものを教えてくれることはないんだろうな、と感じてぷいっとそっぽを向いてやった。ははっと背後から笑う声が聞こえる。

────背中を向けていたから気づかなかった。静かに剛が覚悟を決めた目をしていたことに。

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間宮祥太郎好き - 難破剛かっこいい惚れました。しかも今も胸キュンです。ずっと難破剛会いたい、会いたくてしかたないです。大好きです。 (2022年6月16日 22時) (携帯から) (レス) id: 63b7d0fc4e (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ - ナンバMG5の難波くんのお話なかったので見てみたら話が面白すぎて引き込まれちゃいました…!🫠間宮祥太朗さんファンなのでありがたいです😭!! (2022年6月16日 21時) (レス) @page38 id: 9f8ceec694 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:木ノ嶋 | 作成日時:2022年5月24日 12時

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