風柱の姉は花魁です

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私達は、貧しくて、厳しい暮らしをおくっていたけれど、小さな幸せがいっぱいあった。













　



















　 ━━━━━━あの日、私達の幸せが壊れた日。その事を話そうか。



















　



















　 ━━━━━あの日は、「家族を私達三人で守る」って約束して間もない頃だった。











　


　








　 その時に、事件は起きた。












　

　











　 その日は、母さんが、なかなか帰ってこなくて、














　











　 私、勘が優れているのだけど、ものすごく気持ち悪かったの。









　 多分、その後の悲劇を察知していたんだろうね。


　





　 夜が明けようとした時、兄弟達が獣に襲われたの。













　 みんな大怪我を負ってね。













　 実弥は兄弟達を守るため、包丁をもって外へ飛び出した。















　





　 私は、みんなの止血をして、玄弥に医者を連れてくるように言った。
















　 私は、その時まだ医療技術も無かったから、上手く止血できていなかったんだと思う。
　









　



















　 玄弥が医者を連れてきた時、兄弟達はこときれていた。














　 私はその時、実弥と同じように包丁をもって獣を殺していた。



















　 朝になって気がついた、








　



















　





　━━━━━━━━━獣だと思って殺めたものは、最愛の母だったことに━━━━━━━━━━━━



















　 母を殺めた事に気がついた途端、目に映るもの全てが色を失っていった。








　 白と黒だけのの世界になったの。



















　

　 隣の実弥も、呆然としていた。


















　 その時だった。














　 更なる悲劇が起こったのは。

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