風柱の姉は花魁です

二十四 ページ26

ま「そういえば、Aちゃんはよくその藤の花の髪飾りをつけているね！」







　

　







　 いきなり言われて少し驚いた直ぐに返す。











　









　『そうだね。この髪飾りは大好きなんだ！他にも藤の花の物は好きだよ。』








　



　



　 小さく鬼対策にもなるし、と呟くと








　






　 まきをちゃんが僅かに目を見開いたのが見えた。

















　 今まで思っていた事が確信に変わってきた。



















ま「そうなんだ。素敵だね。」











　 では私はこれで、と帰ろうとしているまきをちゃん。












　そりゃそうだよね。いつ遊郭の鬼が見ているかわからないんだから。




　







　



　















　 そんなまきをちゃんの背中に、私はこんな言葉を投げかけた。














　『うん。バイバイ最近足抜けが増えてるから気を付けなよ。



















　






　 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ときと屋の須磨花魁も足抜けしたみたいだし。』



















　 まきをちゃんがゆっくりと振り向く。













ま「その話、教えてくれる？」








　 やはりか。
















　『では、行きましょうか。』



















　








　 私はすっとまきをちゃんの手を引いて自分の部屋へと向かった。

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