風柱の姉は花魁です

十五 ページ16

全てが、分かった。











　 ━━━━━あの男はきっと、毎度の如く清花に身請け話をちらつかせた。










　 だがその約束も反故にされ、清花は男を殺す事にした。








　 しかし毒を盛ろうにも、男は過去の出来事から警戒していただろう……………












　
　 あの場にあった酒の器は一つ。




　

　 最初に清花が飲んでみせた。






　


　 落ちていた麦藁━━━━━━━━━━━━━






　 あれを吸管(ストロー)代わりにして。










　 あの酒の器には、毒と酒が入れられていたのだろう。










　

　 酒の方が毒より重ければ、酒は下に沈む。














　 清花は、麦藁を器に深く差し、底の無害な酒のみ飲んだ。








　

　 男は、毒ごと全て飲んだ。











　 そして男は━━━━━━━━━━━━━━━━━━


















　
　 でもこれは、明らかにしない方がいい。


















　 煌びやかで、華やかな美しい花園。











　 しかし、その底には昏い毒がたゆっている。















　 そういうものは、陽の下に晒さないほうがいいのだ。



















　
　
　 こうして、遊女の殺人未遂は、心中事件として幕を閉じる。



















　 「薬屋のひとりごと」のネタ入れさせて貰いました！作者が好きなので。

　 これからもよろしくお願いします！

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