コイスルオトメ【k.m】 (ページ23)

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「あー、それでさ、昨日はごめんね？」

「ああ、うん。」

「確認したいんだけどさ、昨日泣いてたのって…僕のこと好きって認識であってる？」

「……！」

「だってさぁ、ねーちゃんのこと彼女だと思って走って逃げて泣いてたんでしょ？」

「ちがっ…。」

「僕ね、Aちゃんのこと好き。」

……え、なんて…？

「そんな口開けてポカーンとしないの。女の子なんだから口閉じて。」

慌てて口を閉じる。

「僕さ、今年の初詣でおみくじ引いたら大吉で。【運命の人と出会う】って書いてあったわけ。まぁこれはあんまり信用してないんだけど。」

そう切ると私の顔を覗き込んだ。

「引っ越してきて挨拶回ってたらお隣さんから出てきた女の子が超部屋着のだっさい格好で出てきて。そしたら同い年だし。ビックリすることに同じクラスだし？これ何？仕組まれてんの？」

「…知らないよ、そんなの。」

「おまけに僕が寝てる間に好き、とか囁いてるし？ねーちゃんのこと彼女だって勘違いして泣いてくれるし？ほら、惚れられてるじゃん？」

覗きこまれた目は真っ黒で吸い込まれそう。

勉強中に寝たときのやつ聞こえてたんじゃん…はっずかし…！

「…んもう、惚れてるよ。」

「僕もだいぶ前から惚れてるみたいよ？」

そのまま私を抱きしめて健くんが耳元で言った。

「飛んだ誕生日プレゼントもらっちゃったな。」

なんかあざとい。

でもそれを好きになっちゃったんだもん、しょうがないか。

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