主体 ページ10
日本で難易度が上位の大学に入学した。
勉強は出来た。逆にいうと勉強だけは出来た。でも勉強こそが世の全てだと思っていた。
そんな俺の価値観を、あの人はがらりと変えてくれたね。思えば、入学式のあの日から。
「…二年の大野智です。えー、皆ね、うちに来てくれてありがとう。一緒に頑張りましょう。…以上。」
猫背の男が控えめに挨拶した。うちの大学には芸術学部というのがあり、いくら頭がよくてもその才がなくては入れないある意味難関な学部である。裏をとればどれだけ勉強が出来なくても、その素晴らしい才さえ認められれば入学可能。俺には理解できない域だった。理解できないからこそ、疎ましく思い、惹かれたのかもしれない。
大野という男はそこの学部生だった。自分ならこんな挨拶はしない。もっとカッチリして、せめてもう二言三事何か綺麗なことを喋ると思う。だが嫌悪はない。何ならもっと聞きたくさえ思った。おそらくこういう皆の前で喋る場は好まないのだろう。きっと寡黙な人。それにしても短い挨拶だったな。何を喋るかもっと聞きたかった。
学部ごとに棟が分けられているこの大学ではもう関わることがないと思っていたが次にこの男と話すのはなんと一週間後のことになる。
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Mia.(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます。sygrの山キャンプがあまりにも尊く…、つい書きました。久しぶりの執筆でしたので稚拙なものとなりましたが、あたたかいお言葉本当に嬉しかったです。励みになりました。またいつか更新した際はどうぞ宜しくお願いします。 (2020年9月23日 10時) (
レス) id: 0519a4140b (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - Mia.さん、山コンビのキャンプ尊いです 。翔くんもキャンプにはまりそうでしたよね。でもやっぱり、二人だから楽しかったし、やりたくなったんですよね！ドンピシャなお話しありがとうございました。 (2020年9月20日 22時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mia. | 作成日時：2019年1月23日 18時
