主体 ページ9
悪でいい。あなたを手に入れられるのなら。
悪でいい。誰がなんと言おうと別段気にならない。あなたの眼中に入るなら。あなたが笑わずともしがみついてくれるなら。
悪でいい。それでよかった。
「なんだよ潤」
折り入って相談があると言ったのは自分。これから自分のやってのけることに期待と不安が入り交じる。相変わらず綺麗で恋い焦がれ続けた憧れが鎮座している。
穢したい。自分のものにしたい。
止まらない好意と悪意、そして憎悪いや愛憎に他人ごとのように"恐ろしいな"と思う。あの人から奪えるのか？いや、やるしかない。受け入れられない現状にもう我慢ならない。
「あのね、翔さん。…俺のになって」
・
翔さんは同じ大学の２つ上の先輩だった。うちの大学のなかでもいちばん偏差値の高い学部にいて、成績もよかった。いちばん入りやすい学部でも必死こいて勉強して入った俺にはその時点で眩しかった。入学式の在校生登壇の時。大学教員の誰もが自信ありげに送り出し、その挨拶はうっとりするような声色と風貌で全学生を魅了した。
「皆さんこんにちは。三年生の櫻井です。本日は我が大学の後輩となる皆さんに出会える日ということで嬉しく思います。」
目が離せなかった。瞬きすら惜しい。正に釘付け。
今でも思い出す。特に期待もしていなかった俺のキャンパスライフはあの時素晴らしいものになった。
あなたも、登壇のときの挨拶に惚れ惚れしたと言っていたね。あなたも俺と同じだったのかな。聞きたくもないけど。知りたくもないけど。
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Mia.(プロフ) - きよさん» きよさん、コメントありがとうございます。sygrの山キャンプがあまりにも尊く…、つい書きました。久しぶりの執筆でしたので稚拙なものとなりましたが、あたたかいお言葉本当に嬉しかったです。励みになりました。またいつか更新した際はどうぞ宜しくお願いします。 (2020年9月23日 10時) (
レス) id: 0519a4140b (このIDを非表示/違反報告)
きよ(プロフ) - Mia.さん、山コンビのキャンプ尊いです 。翔くんもキャンプにはまりそうでしたよね。でもやっぱり、二人だから楽しかったし、やりたくなったんですよね！ドンピシャなお話しありがとうございました。 (2020年9月20日 22時) (レス) id: ae2dee5c90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Mia. | 作成日時：2019年1月23日 18時
