男どもと成長するシェアハウス (ページ37)

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｢Aちゃん落ち込むなって、またチャンスあるんやから、
拓哉くん甘いもの好き？｣

｢はい！大好きです！｣

｢良かった｣って言ってキッチンに向かうはっすん

チャンスなんて、、逃した魚は大きいというか

イケメンすぎたんよその先輩

キッチンの奥の方から｢誰か手伝って～｣と響くはっすんの声に

｢僕行ってくる｣って謙杜くんが行ってくれて

冷蔵庫に入っていた大きめのケーキの箱を持ってきた

｢ジャーン｣ってセルフ効果音言って箱を開ける謙杜くん

｢良かったわーちょうど9つあって

前にAちゃんに選ばせてあげられんかったからお店に出てたの全種類持ってきたんよ

拓哉くんとAちゃんから選びー｣

はっすんはなにわ大学の近くに構えた小さいけどそこそこ話題のケーキ屋さんのオーナー兼パティシエ
自分のお店を最近独立して作ったからお金が無いらしくシェアハウスに来た

ってのははっすんの店が定休日だった金曜日の昨日、夕食を一緒に作りながら教えてくれた。

｢すご！めっちゃ美味しそう、姉ちゃんはこれやろ？｣

と拓哉に渡されたのがガトーショコラ

｢いつもはそれなんやけど、この前食べたから違うの食べたいんよね｣

｢んじゃもう食べるのミルフィーユか抹茶しかないやん｣

｢え、Aちゃんフルーツ食べれないん？｣

｢ごめんなさい。フルーツ好き嫌い多いのとケーキのフルーツ系のは苦手やねん｣

ほんとめんどくさい好き嫌いなんです。
フルーツのそのままだったら食べられるの少しはあるけど、ケーキとか調理されたら全部食べられなくなるやつ

｢そうなんや、大丈夫やで、好きなの食べ
俺のおすすめは抹茶やで｣

はっすんはほんと優しくてにこにこして抹茶のケーキを渡してくれた

｢ありがとう、これにするね。