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智side

結局泣きながら寝てしまった翔くん

久しぶりに翔くんの声を聞いた

ただ、何を伝えたかったのか分からないのが悔しい。

夜になり、看護師さんがやってきた。

看「下、替えますね。ついでに身体も拭けるようにお湯とタオルも持ってきたのでよければ。」

しばらくお風呂に入っていない翔くん。

さっぱりするし、気分転換にもなるかな。

手馴れた手つきで看護師さんが病院着を捲ろうとすると、抵抗を見せる翔くん。

看「…？櫻井さん？」

翔「っや、、だ、、」

今までされるがままだった翔くんが、ぎゅっと自分の服を握って離そうとしない。

翔「ぃ、や…、、」

あ、翔くんこれが嫌だったんだな…

智「翔くん、すぐそこまで歩ける？」

翔「ん…」

部屋にあるトイレを指さすと頷いた翔くん。

看護師さんが出ていって数分後、田辺先生に呼び出された。

田「自分で意思表示が出来るようになってるのはいい傾向だよ。」

そう言われてホッとした。

田「でもここで失敗すると、彼の性格上また気持ちが落ちてしまうからね。なるべく定期的にトイレ大丈夫？って確認してあげて。」

智「分かりました。」

部屋に戻るとコンビニ弁当を食べる3人と、病院食を前に戸惑っている翔くん。

雅「リーダーの分もあるよ！」

智「お、ありがと。翔くん一緒に食べよ？」

翔「たべる…」

久しぶりご飯を食べると言ってくれて嬉しい。

自然とみんな笑みがこぼれた。