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痛い痛いと呟いて綺麗な顔が汗だくになってる翔太。
こういう時、何も出来ない自分が悔しくて思わず拳を作って腿をバチンッと一発殴った。
分娩室、と書かれた扉に翔太が入っていって「使用中」のランプがつく。
やっと、やっと俺と翔太の宝物に出会える。だけど身体が細い翔太だからちゃんと産めるかが不安で。
看護師さんにもおかけになってお待ち下さい、というものの心配でつい立ってウロウロしてしまう。
「あの、旦那さん…」
dt「あ、はい!」
おでこを抑えながら俯いてウロウロしてたらいつの間にか後ろにいた助産師さんらしき女性に声をかけられた。まさか、翔太になんかあったのか?!
dt「しょ、翔太!翔太は大丈夫ですか?!」
「大丈夫ですよ、落ち着いて下さい。奥様、今頑張ってますよ。ただ、ずっと旦那様のお名前を呼んでたのでこれを身に着けて中へお入りください」
そう言われて渡されたのは手術着のような、帽子とガウンだった。素早く身に着けるとシュッシュッとアルコールを吹きかけられて、手を差し出すとまたシュッとアルコールをが出された。
分娩室の扉を開けてもらい手すりを掴んで苦しそうな顔をする翔太のもとへと駆け出した。
dt「翔太!」
nb「あっ、はっ…、りょたぁ…」
目尻には涙が溜まってて頬には涙が乾いた痕に汗だくのこめかみ。何だか堪らなく愛しくなった。
dt「翔太、愛してるよ。頑張ろう?」
nb「ん、がんばる…。涼太、手握って?」
ふるふると震えた手を差し出された。
言われなくても握るっつうの。
「宮舘さん、もうすぐですよ〜。頑張りましょうね!じゃあ、私に合わせて息を吐いてください、せーの」
nb「ふぅっ〜」
dt「ふぅ」
nb「なんで涼太もすんだよぉ(笑)」
もともと舌足らずな翔太がさらに舌足らずな口調に。
あぁ、可愛い。こういう状況じゃなければ美味しく頂いてた。…良くないよ、俺。そういうこと考えるな。
「じゃ、宮舘さん!いきますよ、いきんでね!」
nb「っはぁ、ん"ん"!」
dt「翔太、」
「いい感じですよ、もう一回いけますかー?」
爪が白くなるまで俺の手を握っていきむ。
nb「もっ、むり…、痛ぇ」
dt「翔太、赤ちゃんも一緒に頑張ってるよ。だからもう少しだけ頑張ろ?」
nb「マジ…無理…」
弱気になってしまって無理しか言わなくなった。
チラッと時計を見たらもう既に日付が変わろうとしていた。
dt「翔太、せーの」
nb「あー、ふっ、う"ん"っ!」
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さく(プロフ) - 阿部ちゃん妊娠出産みたいです (2022年2月11日 12時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - rqありがとうございました!最高でした(^O^)/ (2021年1月16日 14時) (レス) id: cc49d47f7f (このIDを非表示/違反報告)
千聖(プロフ) - 天雨さん» rqありがとうございます♪かしこまりました!オジ頂戴してしまいますが書かせてください!嬉しいです(泣)これからも何卒よろしくお願い致します(^.^) (2021年1月16日 6時) (レス) id: 0cb0df6fdc (このIDを非表示/違反報告)
千聖(プロフ) - くれさん» rqありがとうございます!かしこまりましたー!内容はこちらで考えてしまっても大丈夫でしょうか?こういうシチュがいい!などあればお申し付けください(^.^) (2021年1月16日 6時) (レス) id: 0cb0df6fdc (このIDを非表示/違反報告)
千聖(プロフ) - ちゃんりおさん» rqありがとうございます♪かしこまりました!チビラウの嫉妬、可愛いですね…。お時間かかってしまいますがお答えさせてください♪ (2021年1月16日 6時) (レス) id: 0cb0df6fdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千聖 | 作成日時:2021年1月5日 16時