7-22 ページ22
夕食時。
なんだか元気のない伊野尾に彩星は大好きなハンバーグを少し切って
「あげるね。」
と伊野尾のお皿に乗せた。
「いいよ。彩星食べな。」
「元気ない時はいっぱい食べると元気になるって。パパとママが。」
「心配してくれてありがとう。別に元気ないわけじゃないから。」
そんな伊野尾に知念が
「いのちゃんウソつかない。彩星が言うようにいのちゃん元気ないよ。大丈夫?」
知念が心配すると続けて中島も高木も岡本も心配した。
夕食後八乙女は食器を片付けると伊野尾の部屋に行った。
「彩星から聞いた。紙をペットボトルに入れて何かお願いしたんだって?」
「うん。」
「薮の体調そんなに悪いの?」
「綱渡り状態なのは変わらない。ただお願いしたのは新しい新薬ができますようにって。」
「やっぱ何も治療できないんだ。」
「うん。」
「いのちゃんもちょっと息抜きしたら?妊娠の治療や薮のこと。それだけでも大変なのに彩星の面倒も見てあげたりなんかして。」
「全然大丈夫だよ。彩星のことだって山田と大ちゃんが大変だから。」
「彩星の面倒なんてオレや圭人みたいにヒマな人が面倒見るから。」
「でも好きなことできないじゃん。」
「それはいのちゃんも同じじゃん。」
「オレは自分から『これがしたい。あれがしたい。』っていうのあまりないから。」
「じゃあいつもどうしてるの?」
「出かけるのが好きだからブラっと出かけていいなぁーと思った店入って。友達に誘われた時は友達に全部合わせてる。」
「じゃあ、彩星に合わせてばかりでも平気なんだ。」
「うん。」
「わかった。でもあまり無理するなよ。なんだか体調悪そうだから。」
「ありがとう。心配してくれて。」
八乙女が心配してくれたのにも関わらず伊野尾は今までのスタイルを変えなかった。
159人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Layla(プロフ) - 更新楽しみにしています!いのちゃん>_<がんばれ! (2016年4月17日 2時) (レス) id: 801c5de6c5 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!早く伊野尾ちゃんに妊娠&出産してほしいです(笑)伊野尾ちゃんがんばれ!他のみんなもがんばれ! (2016年2月16日 13時) (レス) id: 1ac7fc90e9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:有山 | 作成日時:2015年12月26日 1時