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｢ただいま。｣
家に帰ると誰も居なかった。
｢誰も居ないじゃん。｣
時間的にお昼。
｢いのちゃん。お腹空いた。なんか作って。｣
｢えっ？｣
いきなりオドオドする伊野尾。
｢何でもいいよ。｣
｢……うん。｣
キチンに立って料理を始めた伊野尾だったがなかなか完成しない。
｢まだ？｣
｢待って。｣
そう、伊野尾は料理はできるが全然上手じゃない。
結局2時間かけて伊野尾が得意だというカルボナーラができた。
｢遅いよ。｣
｢仕方ないじゃん。料理出来ても苦手なの。｣
｢いただきます。｣
知念が1口食べると
｢あぁー、涼介の料理が食べたいなぁー。｣
と言い出した。
｢美味しくない？｣
｢不味くないよ。｣
｢じゃあ美味しい？｣
｢まぁまぁ。｣
伊野尾も食べると
｢そうだね。山田の料理がいいね。｣
と笑いながら言った。
｢ただいま。彩星の予防接種長くてさぁー。……何？お昼食べたの？｣
｢うん。いのちゃんが2時間かけて作ってくれたカルボナーラ。｣
｢はっ？カルボナーラ1つに2時間もかかったの？｣
｢ごめん。オレ今まで料理しなかったワケじゃなくて作ると時間かかるから避けてたんだよね。｣
｢それなら正直に言ってよ。｣
｢だって、料理できるって言っちゃった手前……。｣
｢じゃあ、薮ちゃんと2人で暮らしてだ時どうしてたの？｣
｢外食とか、魚焼くだけとか。あっ、良く光の家行ってたよ。｣
伊野尾の言葉に呆れる2人。
｢この後薮の所行って来るね。｣
そんな伊野尾に知念が
｢ボクも行く。｣
と言った。
病院に着きナースステーションの前を通ると看護婦に声をかけられた。
｢今ご連絡しょうと思ったんですが、薮さんの容態が急変しまして無菌室に運ばれました。｣
｢無菌室？……｣
ショックのあまり伊野尾は貧血を起こした。
｢いのちゃん。｣
知念は伊野尾を支えた。
｢薮は大丈夫ですか？｣
｢今は何とも。どこからか菌が入り髄膜炎を起こしてしまったみたいで。｣
そんな看護婦の説明に知念が
｢だから全然熱が下がらなかったんですね。｣
と聞き返した。
｢薮に会えますか？｣
伊野尾は看護婦に訴えた。
｢面会謝絶です。これから先生がカンファレンスルームでインフォームド･コンセントをしてくれますので。｣
心神喪失の伊野尾を知念が支えカンファレンスルームへ向かった。
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苺love - 面白いです！これからも頑張ってください(^.^) (2015年8月8日 16時) (
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作者名：有山 | 作成日時：2015年7月22日 14時
