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それから1ヶ月。
暑い夏の陽気がまだ続いていた。
伊野尾は産夫人科に来ていた。
｢おめでとうございます。完全な妊娠の状態になってますよ。妊娠4週ですね。｣
伊野尾はエコーに映るまだ人かもわからない程の黒い小さなモノを見つめ嬉しさと安心感が込み上げてきて泣きそうになった。
｢血液内科の先生から聞きました。臍帯血の移植には赤ちゃんが10ヶ月お腹の中でしっかり育つことが大切なので、食事の管理を保健師の指導の元やっていきます。｣
｢何で食事管理を？｣
｢あっ、伝えてませんでしたね。薮さん、今の状態でも血圧が少し高いんですよ。血圧が高いと流産や早産の原因にもなりますからね。｣
医者に見せられた検査結果には
血圧、上142 下100
と書いてあったがその他は正常だった。
検査が終わると保健指導を受け食事管理表と手帳を貰った。
｢へぇー。わかった。これ参考に食事作るわ。｣
｢ありがとう。｣
｢でも、身体なんともないの？｣
｢別に平気。それより山田こそ平気？｣
山田は昨日の夜からお腹が痛かった。
｢腹痛なんてオレにとっては日常的なものだから。｣
｢確かに。楽屋とかでも元気なのに『お腹痛い』とか言ってたっけ？｣
｢オレお腹弱いのかな？でも全然平気だから。｣
昼下がりのリビング。
山田と伊野尾は食事管理表を見ながらお昼を食べた。
｢じゃあ、薮の所にもお昼持って行くね。ついでに報告もしてくる。｣
｢うん。｣
伊野尾が薮に食事を持って行くと薮は大人しくお昼を食べた。
｢なんかいい事あった？｣
｢えっ？何で？｣
｢嬉しそうな顔してるよ。｣
｢実はね……妊娠した。｣
｢マジで？……そっかぁー。｣
｢薮お父さんになるんだよ。｣
｢いのちゃんはお母さんだ。｣
｢2人の子どもだからきっと頭のいい子が生まれるね？｣
｢そうかもしれないね。｣
その日の夜珍しく薮もリビングでみんなと食事をした。
伊野尾の妊娠祝いをするためだ。
｢山ちゃんの妊娠の時こんなことしなかったじゃん。｣
何も知らない薮は疑問に思いながらも伊野尾の妊娠に喜んだ。
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Yui(プロフ) - ちょっと読みにくいので何行か間を空けた方がいいと思います！ (2015年6月30日 21時) (
レス) id: f4c4f5a564 (このIDを非表示/違反報告)
りんご@080(プロフ) - 一気読みしました。とても面白いです。更新頑張ってください、応援してます！ (2015年6月24日 22時) (レス) id: 023a96bf00 (このIDを非表示/違反報告)
蘭菜(プロフ) - 楽しみにしてます！頑張ってください！！！ (2015年6月19日 21時) (レス) id: e3707e6b60 (このIDを非表示/違反報告)
苺love - 移行おめでとうございます!これからも頑張ってください(^.^) (2015年5月30日 21時) (レス) id: 3b8a0ea1f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有山 | 作成日時：2015年5月26日 23時
